えいちゃんと彼女 (ページ12)

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彼女ページ12

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えいちゃんからの告白に泣きながらも
私も好きだよって伝えれば私の大好きなほうれい線をくっきり浮かべた笑顔で喜ぶ

私たちは晴れて彼氏彼女という関係になり、浮かれ気分のまま夢の国を出ても被り物とサングラスを外さずそして繋がれた手の温かさに幸せを噛み締める

エイジ「まだ言うつもりなかったのにな～
めっちゃ緊張したんだけど」

「嘘だ、慣れてそうじゃん」

エイジ「本当だよ？自分から告白したの初めてだし」

なにそれめっちゃ嬉しいじゃん
思わず顔がニヤけてしまうのを抑える

「モテる自慢ですか」

エイジ「まぁね、俺を本気にさせたのはAだけってことじゃん？喜べよ」

「えいちゃんが告白しなかったら私たち一生付き合えなかったと思うけど」

この恋は絶対叶わないと思っていたし、今の関係が崩れるくらいなら自分の気持ちを押し殺してえいちゃんのいい友達でいるはずだった

エイジ「まじ？よかった～告っといて」

「ねぇ、またアバハウスに帰っちゃだめ？」

まだえいちゃんと一緒にいたいなんて
わがままで欲張りだけど、今日は許して

エイジ「え～俺はAの家がいいな」

「え、私の家？」

エイジ「せっかく俺のものになったんだから
今日くらい独り占めさせてよ」

つい数時間前まで一方的な片思いだと思っていたのに、えいちゃんも同じ気持ちだったと思うとどうしようもなく嬉しくなる

「今日だけ？」

エイジ「本当、そういうとこ」

私たちはアバハウスではなく私の家に帰った

私に触れる手が優しくて
求める余裕のない表情が愛しくて

こんな気持ちになる恋は初めてだった