えいちゃんと彼女 (ページ1)

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出会いページ1

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「佐野さんこれ秋山くんに渡しといてくれる？」

講義が終わって帰ろうとした所に雑用を頼まれた
秋山くんは今やってるグループワークで一緒になったんだけど派手な赤髪と何を考えてるかイマイチ掴めないあの感じが近寄り難くて苦手なんだよな

っていうか、どこにいるのよ秋山くん
大学内は広くて適当に探していると食堂に特徴的な赤髪を見つけた。さすが、どこにいても目立つ

「あの、秋山くん？」

遠慮がちに声をかけるとパソコンから目線をこっちに向けてイヤフォンを外してくれた

エイジ「なに？」

「これ渡しといてって頼まれたから」

エイジ「ありがとう助かる」

要件だけ済ましてはやく帰ろう

エイジ「待って」

「…なんでしょう」

グループワークでも大して話したことないのに
何故か呼び止められ不思議に思っていると

エイジ「お昼食べた？お礼に奢るよ」

「いやいいよ、大したことしてないし」

エイジ「せっかく一緒のグループになったんだからさ、仲良くしてよ」

ね？って笑う顔がいつもの近寄り難い秋山くんじゃなくて少しドキッとした

「じゃあお言葉に甘えて」

エイジ「何食べる？ここのカツカレーおすすめ」

「じゃあそれで、秋山くんは？」

エイジ「俺もカツカレー
あと秋山くんじゃなくていいよ、エイジとか適当に」

エイジ？確か秋山くんの下の名前はえいきだったような

エイジ「あだ名がエイジとかえいちゃんとかだから
好きに呼んでよ」

「じゃあえいちゃんで」

えいちゃんって呼ぶだけで一気に距離が縮まった感じがしてなんだか擽ったい

2人でカツカレーを買ってきて
ちゃっかり大盛りにしてるし、ちゃっかり目玉焼きトッピングしてる。私は学食来たの初めてだけど真似して目玉焼きをトッピングしてみた。

「めっちゃ美味しい！」

エイジ「でしょ？週4で食べてる」

「週4はほぼ毎日じゃん笑食べ過ぎ」

エイジ「いや1度食べたらハマるからね？
絶対Aちゃんも週4食べることになるよ」

「週4カツカレーはしんどい笑」

いつの間にか打ち解けて仲良くカツカレーを食べてるこの状況は数十分前では信じられない
私の中で派手でクールな秋山くんは面白くてカツカレーが好きなえいちゃんに変わった。