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袋には俺が好きなチョコミントと、ミルクキャラメルのアイスが入っていた、俺らの分も買ってきてくれたのか。
伊野尾ちゃんは既にバニラアイスを手に持っておりキッチンに向かうとスプーンを３本もって戻ってくる。
「はい、大ちゃん」
多分これは大ちゃんの分だと思いミルクキャラメルのアイスを渡すと目を真ん丸にして「俺が好きなやつだ…なんで分かったの？」と子どもみたいにはしゃぐから思わず笑ってしまった。
「いかにも大ちゃんが好きそうだなーって思ったの、山田はアイスいつもチョコミント選ぶし」
「流石いのちゃん！分かってる〜！」
アイスを食って大ちゃんがゲームを再開し(本当に何しに来たんだこの人)あっという間に日が暮れて、
しっかりと夕飯まで平らげて帰って行った5歳児を見送ると、さっきまで騒がしかった部屋がしんとなる。
「結局部屋片付かなかったなー」
「ふ、まぁ楽しかったしいいよ」
荷ほどきはもう明日しようと思って夕飯の食器を洗っていると、伊野尾ちゃんが後ろから抱きついてきて、
「ふ、なぁに？」
「別にー」
口ではそんな風に言うのに俺のお腹に回された手の力がぎゅっと強くなった。
「………続き」
「ん？」
「…大ちゃん来る前の続きしたい」
思わずニヤけたけど、俺を後ろから抱きしめている伊野尾ちゃんには顔は見えないはずだからバレていないだろう。
「続き？何のこと？」としらばっくれると、伊野尾ちゃんはやっぱり怒った。
「もうっ、お前嫌い！性格悪い！」
顔を真っ赤にしてそう言い放った伊野尾ちゃんの腕の中で身体を回して振り返り「嫌いなの？」と少し眉毛を下げて尋ねると「うぅ…」と涙目になって、たじろいで。
「…俺だって我慢してたんだよ？伊野尾ちゃんが大ちゃん呼んだの忘れてたからお預けなったんだよ？」
「それは…ごめんなさい」
素直に謝りしゅんと顔を伏せる姿が可哀想になってきたから意地悪はこの辺にしてちゅっと口付けると、伊野尾ちゃんは目を見開いて頬を染める。
「ふ、俺もごめん。可愛くてつい意地悪したくなっちゃた」
それに、今日は大ちゃんと話せて良かった。
やっぱり俺は伊野尾ちゃんの事が大好きで、これからも大切にしていきたいって気持ちを再確認できたから。
寝室に移動して、元々伊野尾ちゃんが使っていたシングルベットに指先を絡め合いながら押し倒した。
伊野尾ちゃんの手を握って、キスを落とす。
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作者名：supika
| 作成日時：2024年2月18日 13時
