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伊野尾くんとハンバーグを作るのが楽しみ過ぎる…。
遠足前の子どもかってくらいに俺の気持ちは浮ついていた。
授業が終わり、何人かに声を掛けられたけど「用事あるから!」と断り速攻で家に帰る。
学校とマンションの間にあるスーパーの前でふいに足を止めると、たまたまレジ袋を抱えた伊野尾くんと遭遇した。
「伊野尾くん!」
「わっ、びっくりした…」
「材料買ってたの?あ、荷物持つよ」
ひょいっとレジ袋を受け取るとまぁまぁな重量感、中身を除くと調味料などを買い込んだようでボトルがいくつか見える。
「重かったでしょ?連絡してくれれば良かったのに」
「べつに…それくらい1人で運べるし」
「ははっ、そっか!」
伊野尾くん、こうゆうところ頑固なんだよなぁ。
腕ひょろひょろだからぷるぷる震えてたよ、さっき。
隣を盗み見ると、帽子に隠れて表情はよく分からない。
でも、小さく「ありがと」と呟いてくれたのは聞き逃さなかったよ。
授業の時間もバラバラだし、バイトもあるから普段こんな風に一緒に帰ることは滅多になく、嬉しくなる。
今日は本当についてるなぁ。
「そこ違う!あ〜もう!野菜切ってて!」
料理している時は伊野尾くんはひたすらに騒がしかった。
あーだこーだ口を突っ込んできて、食の事になるとキャラ変わるよなぁ。
やっと後は焼くだけのところまで来てひと休み。
フライパンの上でじゅーじゅー焼かれているハンバーグは歪な形だ。
「美味しそうだね〜」
「ん、ちょっと失敗したけど…多分味は問題ない」
伊野尾くんはハンバーグを眺めて、俺はハンバーグを眺める伊野尾くんを眺めた。
髪の毛を耳にかけて、エプロンは伊野尾くんの細い体を強調させている。
料理に夢中になりすぎて気付かなかったけど、いつもと少し違う姿にドキッとした。
「…かわい」
つい、口が滑って。
思っていた事が声に出てしまった。
慌てて口をつぐむも、伊野尾くんはまんまるの目でこっちに顔を向けた。
「………は?」
「あ、…違くて、いや、違くはないけど!」
は、恥ずかしい…。
テンパって手が変な動きをしてしまって、そんな俺の事を伊野尾くんは眉をひそめて見ている。
「変なの、睫據
「あはは、ごめん」
よかった、変に思われなくて。
胸を撫で下ろしてハンバーグに目線を戻そうとした。
「……この前は寝ちゃってごめん」
伊野尾くんの急な言葉にそれは出来なかったけど。
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shootingstarhap(プロフ) - supikaさん、読んでくださってありがとうございます…m(_ _)m自信がないので、もし空いてる時間があったら是非、感想くださいm(_ _)mよろしくお願いします(^^)頑張ります(^-^) (2020年6月21日 9時) (レス) id: 841a63da71 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» 最後まで読んでくださってありがとうございました!昇天しちゃいそうですね〜笑笑 お話書き始めたんですね!読ませていただきました(´˘`*)楽しみにしているので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月21日 9時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 番外編読みました(^^)そうだったんですね…!このこと睫擇気鵑知ったら、昇天しち(いますかね?あー…教えてあげたいです(笑)ずっと書き手さんって凄いと思っていましたが、自分も書いてみて、改めて書き手さんって凄いって思いました!また楽しみにしています(^-^) (2020年6月21日 1時) (レス) id: 841a63da71 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - musicmans5962さん» そうなんですよ!笑 裏設定でずっと考えていたのですがなかなか出すタイミングがなく番外編にしてみました!睫擇気鵑瓩辰舛磴瓩辰舛禊遒屬任靴腓Δ 笑笑 読んでくださってありがとうございました! (2020年6月21日 0時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
musicmans5962(プロフ) - きゃあ!もうそうなんですねいのさん。いのさんの方が先に睫擇気鵑卜に落ちてたんですね( ´ ▽ ` )きっとそのことを睫擇気鵑知ったらものすごい喜ぶんだろうなあ( ´∀`)番外編も読めて、めちゃくちゃ嬉しかったです!ありがとうございます。 (2020年6月20日 23時) (レス) id: 65437c10de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:supika | 作成日時:2020年5月11日 12時