それはお前の見方だろ ページ17
俺はすぐに山田が持って来たTシャツとスウェットに着替えて、髪の毛も乾かした。
…だってこのまま何もしなかったら襲ってくれって言ってるようなもんだろ。
山田が風呂から上がってくるまでの間、柄にもなくそわそわしてしまって、そりゃそうだ、あんな事があった後じゃ顔、合わせにくい。
あぁ、どうしよう…風呂からあがってきたらとりあえずいつも通りの俺で話しかけ…
「伊野尾ちゃん」
「うわぁぁぁぁぁ!!」
全くいつも通りの俺ではいる事ができず、サイレンのような叫び声を出してありえない程動揺してしまった…。
このなんとも言えない空気…逃げ出したい…!
「ご、ごめん驚かせて…」
「い、いや大丈夫…」
思わず足下を見て山田の顔を見ないようにした。
すると、山田は近づいてきて、下から俺の顔を覗き込んで、やばい…ってそう思った、でも…
「あのさ、伊野尾ちゃん。俺、伊野尾ちゃんが俺の事好きになってくれるまでそういうのしないから」
「…え?」
予想外の言葉に思わず、目を見開いた。
そんな俺の顔を見て、山田はイタズラに笑う。
「…でも、あんまり無防備にしてると分かんないからね!俺だって男だし!」
「わ、わわ、わかった!」
わかったならよし!そう言って山田は喉乾いたーと冷蔵庫の方に向かっていった。
…あいつ、本当にちゃんと俺の事考えてくれてるんだ、よかった…。
ほっとしたら力が抜けた。
「やまだぁ…俺も水…」
「はいは〜い」
ペットボトルのなんちゃら天然水みたいな少し高そうな水を持ってきてくれて、徹底してんな〜なんて思いながらそれを口に付けた。
「ふぁ…おいし〜」
「………伊野尾ちゃん」
「ふぁ?」
あれ?なんかデジャヴ?
山田はまた俺の事をキッと睨みつけて、大声を出した。
「水の飲み方がえろい!!それだめ!!!見てらんない!!」
「な、水ぐらい好きなように飲ませろよ!それは絶対俺のせいじゃないだろ!!」
「伊野尾ちゃんがすること、なんでもかんでも色っぽく見えんだよー!!」
しばらくあーだこーだ言い合いをしていたら、疲れて今日はもう布団に入り休む事にした。
今宵、俺の体が無事であること願いながら…。
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(名前)ここな(プロフ) - supikaさん» 無理言ってしまってすいません!supikaさんの作品全て大好きなので、ぜひお願いします!笑 (2020年4月3日 9時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - (名前)ここなさん» ここなさん!そんな風に言って頂けて嬉しいです!続編ですか〜〜笑 検討してみます!!笑 (2020年4月3日 6時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ここな(プロフ) - ほんとにもうsupikaさんが書くもの全部好きです!もうどれもめちゃめちゃキュンキュンして、全部続編描いて欲しいぐらいです!笑笑 (2020年4月3日 2時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» コメントありがとうございます!感情の描写が上手く伝わっているようで嬉しいです!苦労して書いた甲斐がありました…笑 (2020年3月23日 20時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)supikaさんのお話は、2人の気持ちが知れてこの時こういう気持ちだったんだ…とか知れてお話の世界にすっと入って…。素敵なお話でした。是非この後の2人のイチャイチャをもっと見たいなと思いました。凄く癒されました(^-^) (2020年3月23日 6時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:supika | 作成日時:2020年2月12日 23時