マスター、勉強になります ページ30
「…伊野尾ちゃんって、可愛いじゃん?」
「そうだね?」
「あんな可愛くて無邪鬼な生き物を襲うなんて、罪悪感で押し潰されそうになっちゃうのよ…もう、毎日生き地獄だよ…しくしく……」
ガチ落ち込みじゃん、泣くなよ……と大ちゃんが眉毛を潜める、俺にとって今1番重大な問題なんだよ!
「仕方ないなぁ!そんな山田くんに恋愛のプロのこの俺がアドバイスしてあげよう…」
「頼んでませんけど!?てかいつからあんた恋愛のプロなの!?」
ボケを綺麗に回収してツッコミを入れると大ちゃんは満足そうにひひっ、と鼻の下を指でこすりながら(いわゆる大ちゃんポーズ)笑った。
そしてその指で俺の事をビシッと指差してくる。
「人の事指差すな」
「やまだくん、君に足りないもの…それはズバリ強引さだよ!」
…強引さ、強引さねぇ。
あんまりしっくり来てない顔をしていたであろう俺を見て、大ちゃんが続ける。
「いのちゃんの今までの恋愛経験をまとめてデータ化すると…いのちゃんは結構押しに弱い!流されやすい傾向にあるね!」
……まぁ、それはめっちゃくちゃ分かる。
流されに流されまくって伊野尾ちゃんは今俺と付き合ってるんだから、しかも一緒に住んでるし…。
大ちゃんのただ人の恋愛相談に乗りたかっただけの茶番に付き合わされたけど、わりと的を得ている。
朝、仕事に来るついでに自販機で買ってきた缶コーヒー(無糖)を大ちゃんに向かって転がし、一応礼は言っておいた。
「げ!俺砂糖が入ってるやつがいーんだけど!」
「そんな事より、大ちゃん撮影呼ばれてるよ」
まじかよ!と慌ただしく楽屋を出ていった大ちゃんと入れ替わりで、可愛くて天使で押しに弱く、流されやす〜い伊野尾ちゃんが帰ってきた。
「山田ぁ、俺のコーヒーはぁ?」
「もちろんあるよ!無糖、微糖、カフェオレどれでも好きなやつ選んでね?」
「…大ちゃんにカフェオレあげればよかったのに」
俺が渡したコーヒーを飲んで満足そうにソファに転がって寝始める。
「空き時間長いんだよ〜、ちょっと寝るわ〜」
「はいはい、起こすね?」
「んー…」
俺達のカップルのような会話、いや実際カップルなんだけど。を聞いていた光くんが「うげ、家でしろよそーゆーのは…」と怪訝な顔をしていた。
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(名前)ここな(プロフ) - supikaさん» 無理言ってしまってすいません!supikaさんの作品全て大好きなので、ぜひお願いします!笑 (2020年4月3日 9時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - (名前)ここなさん» ここなさん!そんな風に言って頂けて嬉しいです!続編ですか〜〜笑 検討してみます!!笑 (2020年4月3日 6時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ここな(プロフ) - ほんとにもうsupikaさんが書くもの全部好きです!もうどれもめちゃめちゃキュンキュンして、全部続編描いて欲しいぐらいです!笑笑 (2020年4月3日 2時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» コメントありがとうございます!感情の描写が上手く伝わっているようで嬉しいです!苦労して書いた甲斐がありました…笑 (2020年3月23日 20時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)supikaさんのお話は、2人の気持ちが知れてこの時こういう気持ちだったんだ…とか知れてお話の世界にすっと入って…。素敵なお話でした。是非この後の2人のイチャイチャをもっと見たいなと思いました。凄く癒されました(^-^) (2020年3月23日 6時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:supika | 作成日時:2020年2月12日 23時