続行ってことで。 ページ26
…あ、そうだった。
俺って大ちゃんの事好きだったんだ。
いや、忘れるってやばくねぇか俺、結構長く片思いしてたはずなんだけど…。
本当に大ちゃんに対しての気持ちは変化したんだなと実感する。
というか、山田に言ってなかったな、吹っ切れたこと。
頭をぽりぽりとかきながら一応報告。
「あー…俺、別に今大ちゃんにそんな感情ないよ?」
「……は!?」
「もう立ち直ったっていうか、無理もしてないし」
大ちゃんは普通に親友だよ、そう伝えると山田はぽかん…としていた。
まぁ、そうだよね、その反応正解だよ。
「え?本当に?全く気持ちないの?」
「ん、友達としては大好きだよ」
へ?へ?と山田は何度も俺に聞き返して、しばらくしてある事に気が付いた。
「え?待って、それじゃあ伊野尾ちゃん俺と付き合ってる意味なくない?」
…気付いたか。
まぁ俺はだいぶ前から気が付いていたけど。
俺が大ちゃんの事好きじゃないなら握られてた弱みも無効な訳で。
つまりは俺が別れたければいつでも別れられる状況なわけ。
山田の顔がサーっと青くなる。
…ていうか、気付いても言わなければよかったのに。
バカ正直なやつだなぁ。
あまりに見てられないから俺は山田の喜びそうな言葉をかけることにした。
「俺、別に山田と別れようなんて思ってないよ?」
「………へ?」
「山田との今の関係、嫌いじゃないし、美味しいご飯だって毎日食べれるしね」
ぱちぱちと何度も瞬きして、多分驚きすぎて声が出ない、みたいな状態。
「まぁ、お前のこと恋愛感情で好きになれるかはよく分かんないけど、とりあえず保留でいい?この関係は続行って事で。」
「続行って事でって…嬉しいけど…本当テキトー…伊野尾ちゃん…」
へへ、俺って超ポジティブシンキングでしょ?
それくらいしか長所ないからさ!
山田は言葉では呆れているけど頬を赤らめて、嬉しそうにしている。
「てか、腹減った。早く飯食いに行こ〜」
腹をさすりながらそう言うと、山田はいつも通りの笑顔を浮かべ、やっぱりあんた飯のことばっかり!と笑った。
まぁまぁ、俺がご飯大好き人間だったから山田は俺に好かれてんじゃん?
今はもちろん、美味いご飯つくってくれるところだけじゃなくて、山田の事普通に好きだよ、おもしれーし。
なーんて、言ったら山田はまた大騒ぎしそうだから今度にしておこう。
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(名前)ここな(プロフ) - supikaさん» 無理言ってしまってすいません!supikaさんの作品全て大好きなので、ぜひお願いします!笑 (2020年4月3日 9時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - (名前)ここなさん» ここなさん!そんな風に言って頂けて嬉しいです!続編ですか〜〜笑 検討してみます!!笑 (2020年4月3日 6時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ここな(プロフ) - ほんとにもうsupikaさんが書くもの全部好きです!もうどれもめちゃめちゃキュンキュンして、全部続編描いて欲しいぐらいです!笑笑 (2020年4月3日 2時) (レス) id: f0baab4516 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» コメントありがとうございます!感情の描写が上手く伝わっているようで嬉しいです!苦労して書いた甲斐がありました…笑 (2020年3月23日 20時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 読みました(^^)supikaさんのお話は、2人の気持ちが知れてこの時こういう気持ちだったんだ…とか知れてお話の世界にすっと入って…。素敵なお話でした。是非この後の2人のイチャイチャをもっと見たいなと思いました。凄く癒されました(^-^) (2020年3月23日 6時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:supika | 作成日時:2020年2月12日 23時