【ヒソカ】家にいる推しに甘やかされてます。

何で ページ12

ピピピピピピピピ

「ん、うるさ……」

けたたましく鳴り響く目覚まし時計をいつも通り黙らせて、眠い目を擦りながら起き上がる。

…今日も私の脳が天才なんじゃないかっていうレベルで良い夢見たなぁ。

しかしいつまでも夢の余韻に浸るわけにもいかないので、適度に現実を見て会社に行かなければならない。推しに貢ぐためだ！頑張ろう私！
それにしても私ちゃんと家に帰って来てから寝てたのか。よかった。

朝ごはんは何を食べようかと悩みながらぺたぺたとリビングまで歩く。
もう正直ストックしてある10秒でチャージ出来る優れもので済ましても良いんじゃないだろうかと思い始めてはいるけど、とりあえず冷蔵庫を覗いて何があるかだけ見てみよう。

と思って冷蔵庫を覗いた私は、今物凄く混乱している。

待って、いや違う、そんなわけない。
だってあれは夢だったんだから。私が見た都合の良い夢なんだから。

実際ヒソカさんは見たこともないような女にあんな風に優しくしてくれないだろうし、ましてや料理なんて作ってくれない。
あの優しさは、全部私の妄想みたいなものである筈なんだ。

なのに、なのに何で、夢で食べたご飯が冷蔵庫に入ってるの…？

■

森野サンは毎晩おにぎりと惣菜だけだけど、あれで朝早く夜遅くなんてよくもつなぁ♠️
ボクやイルミのように鍛えているならともかく、あんな弱そうな一般人がそれで大丈夫ということには純粋に驚いた。
1日2日ならまだしも、彼女はあれを何日も続けているようだったし♣️

その考えは正しかったみたいで、実際に会った彼女は随分と細かった♠️
毎日3食は一応食べてるみたいだから栄養失調とまでは行ってはいないけど、量と栄養が偏っているからだろうなぁ♣️

そんなことを考えて、そう言えばこっちの物はあっちへ持ち込めるかと疑問に思ったから旅団の仕事が終わった後で打ち上げには参加せずに多少の食べ物を買った◇

物を持ち込めるかどうかを調べるのが主だけど、いつも(わざとではないけど)生活を覗き見してしまっている罪悪感は多少あるし、ご飯でも作ってあげようかなぁ♥️

■

今日は昨日よりも30分程度早い時間に森野サンの家に来れたし、やっぱり居られる時間は少しずつ延びてるみたいだねぇ◇
ウン、物も持ち込めるみたいだし、思ったよりも自由だね☆

想像以上に使われていなさそうな台所で簡単に料理をして、そろそろ帰ってくるだろうという時間に料理を並べた。

さて、あの子はどんな顔をするかなぁ♥️

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