だってこれは ページ3
エレベーターの扉が開いた瞬間、しんと冷えた空気が支配している空間が私の目の前に広がった。
見定めるような、威嚇するような沢山の目が私に突き刺さる。
しかしそれは一瞬のことで、すぐに視線はそらされた。
「番号札をどうぞ。」
「ありがとうございます。」
ビーンズさんから『406』と書かれた番号札を受け取る。
…本当に豆だなぁ…。
ちょっと触ってみたくなる、けど我慢！！
さすがに初対面の人の顔とか後頭部…つまり頭を触るのは失礼過ぎる…。
触ってみたい欲求を押さえつけて早々とビーンズさんの近くから離れたところで、一方的によく知っている新人潰しさんが主人公組と話しているのが見えた。
声をかけられないうちにこっちの方からも離れよう…。
そう思ってまた斜め前へと歩いて、いい感じの所で止まる。
とは言っても、人が多過ぎてそこまで離れられてはいないけど。
とりあえず飲み物でも飲もうと、ユラさんとアロさんから貰った何でもいくらでもどんなものでも入る『5次元ポシェット』に手をつっこむ。
…貰った時、名前が何かに似てるような気がしなかったでもないけど、そこは気にしたら負けだと思ったので思考停止。
その時だった。
突然、知らない男の人が思い切りぶつかってきた！
が！
私の強化された身体能力には勿論『体幹』も含まれるので、私には多少びっくりするくらいだったけど男の人は私が倒れると思っていて備えがなかったらしく、
思い切り尻餅をついてしまった。
「うおっ！？」
…お尻痛そう…。
あれ、この人見たことあるようなないような…？
あ、でもその前にこの人大丈夫かな。
「…あの、大丈夫ですか…？」
そこで隣にいた男が言葉を発した。
「うわっ、痛そうだな〜。
これはお嬢ちゃん、責任とってもらわないと…。」
「そうだよなぁ。あー痛って…。
大丈夫、責任って言っても試験中俺らと一緒にいれば良いだけだからさぁ。」
…この人たち、嫌だ。
欲に呑まれるのは全然構わないけど、この人たちは欲で汚れきった瞳をしてる。
獣でもない、ヒトの汚い部分を混ぜ合わせて煮詰めたような醜悪な『何か』。
…あぁ、
同時に、察する。
あぁ。
こういうモノなら、私は躊躇いなく殺められる。
だってこれは、人間じゃ、ない。
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雪染めの蝶(プロフ) - ゆうさん» 温かいお言葉、本当にありがとうございます……！！！なんとか再開して完結まで走り抜きたいと思います！ (2020年11月29日 2時) (
レス) id: 291260e84a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - いつまでもゆったりと待ちますので、是非落ち着いてからお書き下さい！作者様の作品大好なので、再開楽しみにしてます。 (2020年11月28日 2時) (レス) id: 3e952ccd6d (このIDを非表示/違反報告)
雪染めの蝶(プロフ) - ゆうさん» 了解しました！ (2020年2月16日 13時) (レス) id: 291260e84a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 流ちゃんでお願いします！ (2020年2月16日 9時) (レス) id: 7c49b78205 (このIDを非表示/違反報告)
雪染めの蝶(プロフ) - クロナさん» いえいえ寧ろ(色々な意味で)ありがとうございます！！書かせていただきます〜！ (2020年2月15日 21時) (レス) id: 291260e84a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪染めの蝶 | 作成日時：2019年10月6日 14時
