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あの子には、気づけない ページ11

ー?sideー
何もかもが、似すぎていた。

1年ほど前にあの少女と出会った時も今と同じような状況だった。

年齢もオレの知っている流という少女とは全く違うはずのその___見た感じでは15、6なので恐らくまだ少女と呼べる年齢の女が行った一連のながれは、見た瞬間にあのときのことを思い出さずにはいられないようなもので。

しかしはっきりと思いだしたからこそ、

こちらを見た少女の、

流と同じ真っ黒で、

出会ったときの流と違い真っ暗な瞳が、いやにオレの目を惹いた。

「__あの、何か…?」

声をかけられて、やっと体の感覚が戻った気がした。



「いや、知り合いに似ていたからつい…な。助けようと思ったんだが必要無かったようだ。」



男、クロロ=ルシルフルはわざと、思い出の中のセリフと近い言葉を選んで口に出した。

しかし少女には。

いや、今の少女には、そんなことに気付けるはずもなかった。

名前→←疎外感と親近感



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作者名:雪染めの蝶 | 作成日時:2019年6月2日 23時

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