…�� ページ45
『げ、』
「あ？」
「………あぁ」
今日はパンを買おうと購買に向かったが、少しまずいことになった。
私の目線の先には、黒髪の眼帯を着けた─────モンド先輩と、ついこの間ぶりの、セリー先輩がいた。
『………待って…………うそでしょ…』
韓国、という共通点を持っていたがまさか。この二人……友人、なのだろうか。
「……mondo、コイツ知ってる？」
セリー先輩が私を指差しながら、モンド先輩に訊ねた。不本意だと言わんばかりの表情を浮かべて頷くモンド先輩にイラッとした。
もう一つ共通点を挙げるとしたら、私のことを嫌っている、というところだろうか。セリー先輩は謎だが、モンド先輩は明らかに私を嫌っている。私も嫌っているが。
「녀석을 좋아합니까？」
「하？」
二人が韓国語で何か話しているのをボーッと聞いていると、購買のおばちゃんの声が響いた。「メロンパン残り僅かだよ〜！」と、叫ぶ声が。
『しまった…！』
今日はメロンパン目当てで買いに来た。人混みをかき分けて、メロンパンを求めて手を伸ばした。
「……」
『……？？？？』
メロンパンを確かに手に入れたと思ったのだが、可笑しいな。後ろから突如伸びてきた手にそのメロンパンを取られてしまった。しかも、その手はモンド先輩。
『え、ちょ、は？先輩？』
「なに？」
『いや、そのメロンパン、私が、』
「俺が買ったけど、文句？」
どうしよう手と足が出そう。
『いやいやいやいやいや文句しかないんですが？』
「바보」
『…ぱぼ…？』
「바보、바보〜」
モンド先輩は私を指差して、謎の韓国語を発した。ぱぼ、とは…？困惑していると、後ろにいたセリー先輩が口を開いた。
「あほ」
『…え？待って？先輩なんて？てかこれ、……突然焼きそばパン渡されても、……あの、コミュニケーション取りましょうよ。あと本当にあほってなんですかいきなり』
私に、たぶん私にあほと言って焼きそばパンを押し付けた。
(
(…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1523人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゴマ
| 作成日時：2023年2月26日 21時
