…�� ページ34
『……スゥー……ん〜？？』
「えっと…A、で、いいす、…いい？」
『ア、もちろん、！』
「……」
♡12【−1】
待って、本当に待って頼むから。苦しい、本当に苦しい。だるまさんは無表情だ。何も考えてない、というより面白くないという顔を崩さないまま。いっそう恐怖を引き立てていた。ムリムリ、泣いてまうこんなの。
「……帰らん？俺腹減ったわ」
『は、はいそうですね！！』
「ならどっか寄ってく？」
「いーや……いや悩むなそれ」
『……』
あ、良かった。いつものだるまさんだ。少し安堵の影が見えてきてほっとするも、下がった好感度をどうするべきか考えていた。うわ、どうしよう、この下がった好感度。戻るか？いやそれはないだろう。多分ない。つまりまた最初から…クソゲーだな！
「A、どっか行きたいとこある？」
『あ、私はない、かな』
「………Aサンもこの後暇やろ？どっかファミレス行こうぜ。きなこも来るやろ」
ぴたっと、私は止まった。今、なんて？Aさん？さん付けだと…！？
雷に打たれたような衝撃だった。もしかして私、嫌われている？気づくのが遅かった。だから、好感度も下がったのかもしれない。これはありさかルートに…いやまだ分からない。希望くらい、勝手に持たせてくれ。勝手に絶望するだけだから。
「おっしゃァー！今日は食べるぞ！ありさかの奢りで！」
「誰がや。それならお前の奢りやろ」
「じゃあAサンの奢りで」
『……いや、きなこの奢りで』
「今ここに居らんきなこが一番被害遭ってんのまじで笑える」
頼むから、どうかだるまさんの好感度が上がる選択肢、来てください。
(…俺は呼び捨て、されてないんやけどなァ)
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作者名：ゴマ
| 作成日時：2023年2月26日 21時
