…�� ページ23
『……』
起きるまで、か。まあ仕方ない。原因は私にあるんだ。一生鳴り続けるスマホの通知を一回切る。きなこからのメッセージだ。既読を付けてそのままスルーすると面倒なことになるので見ないことにする。
じっと、寝ている彼を見る。同級生か先輩かと言われたら、多分先輩だ。にしても、本当に肌が白い。羨ましい限りだ。片目に黒色の眼帯を着けている。そこにあまりは触れないでおこう。
『あ、起きましたか、……その、まじですみませんでした！！』
彼が起きた。ぱちぱち、と数回瞬きをして体を起こした。そして開口一番、私は頭を下げて謝る。
「…돼지」
『え？』
「オレを殺す気かぁ、ブタ」
『は？？？？』
最初に発された言葉より、こっちの方に反応してしまった。ぶ、豚？それは私のことを言っているのだろうか。下敷きにしてしまったことは詫びる。だが豚は言い過ぎだと思う。
『豚、とは何ですか豚とは！』
「ブタだよ、ブタ。너무 무거운」
『は、はぁ!?』
頭に来た。幾らなんでも豚と言われる筋合いはない。そこまで太ってはいない筈だ。至って平均的な体重だ。そして多分、この人韓国人だ。発音がセリー先輩と同じことからそう思った。
『確かに下敷きにしたのは悪かったです、ですが豚はないですよ！！』
「うるせぇ」
『はァ〜〜〜〜？？』
なるほど、セリー先輩と同じ属性というのはよく分かった。この怒り、どこにぶつけるべきか。
「しばくぞお前ェ」
『何でそこまで言われないといけないんだ？？え？』
「オレ、年上だと思うけど」
『失礼しましたね先輩！！！』
仮にこの先輩とこれから関わることがあるとしよう。一生仲良く出来ない。それだけは確かだ。
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作者名：ゴマ
| 作成日時：2023年2月26日 21時
