【€R】鬼畜すぎて攻略できない。②【drm】【arsk】 (ページ16)

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「とりあえずまあ一位取って、次に優勝取って、俺ら1-Aが最強ってことを分からせて勘弁してやるか」
『流石にそれで勘弁させてやりますかね』
「うっし、やる気出たァー！！！」

現在、赤組がトップを独占している。私達は次で走る。紐で足をしっかり固定し、立ち上がる。だるまさんと肩を組ながらそんな話をした。私達はアンカーだ。ここで走りきらなければいけない。どこからか使命感のようなものが湧き出る。

『練習の成果、見せつけましょうね』
「……」
『…だるまさん？』
「…！ぉ、おう！せやな、分からせたるかッ！！」

前の走者の人達が来た。レーンの内側に入り、バトンが渡るのを待つ。落ち着け、練習では上手くいったではないか。深呼吸をして落ち着かせる。

「あとはお願いします！」

三年の先輩からバトンが渡された。だるまさんがそれを受け取り、かけ声と共に足を動かす。後ろとの距離はまだある。これなら、いける。

(お、だるまとAさんじゃん。もしかしてアンカー？)
(え、待って聞いてないんだけど？え、は？)
(二人三脚一緒に出てるんやな)
(待って待って待って？何も聞いてないんだけど俺！！どういうこと！？)
(いちいちきなこに言う必要、ないってことやろ)
(えぇ゛！！？まぁじで、え？俺二人三脚に出るとしか聞いてないんだけど)
(めちゃくちゃ二人息ぴったり…てかリハーサルで走ってなかった？)
(…見てない)
(あーあ、きなこそういうとこだよやっぱ)
(ありさかさんうるさい)
(結局俺に全部ヘイト向くんか？？？？)

走ってる最中、何故か寒気がした。ぞわぞわと、鳥肌が立つような。何故、こんな時になるんだ。