148話 ページ5
「ん、んふ、ふハハハハ！そ、そう、そうか！そう、そ、そういうこと、やな!?」
突然笑い出した。本当に狂ってやがる。フードであまり見えなかった顔が、近付かれたことで見えるようになった。顔を紅潮させ、息が荒く、なっていた。エメラルドのように綺麗な瞳が、いや、綺麗じゃない。
濁った緑の瞳がまるで獲物を逃がさないと言わんばかりにギラつかせている。暑い筈なのに、背筋、いや、頭から爪先が冷えきっている。
「はず、恥ずかしい、んよな？照れて、お、ぉ驚いて、噛んだん、やろ？それ、それか、俺の、ち、ちぃ！…血、飲みたかったン？な、そう、やろ？」
何故そのような解釈が出来る。好都合に解釈出来る頭の柔らかさというのか。すごすぎる。だが、未だに恐怖が襲う。
「で、でも、いきなりは、止めてな？び、びっくりした、から、……な、？」
次は噛むなよと、遠回しに言っているように思えた。これは、遠回しに言っているんだろうな。そしてまた、顔を近付けてきた。
嫌だ嫌だ嫌だ！頭をフル回転させ、この状況をどうにかしようとする。考えろ、考えるんだ。こんなとこで、襲われて堪るか。するも、ふと、頭に過った。“躾をすれば私の言うことを聞く”“私が嫌と言ったことをやらない”
叫ぶ。出来る限り、声を出せる限り、出した。
『ぞ、ゾム!!そ、それヤダだ!!』
「…ん、ォ…?!」
唇に触れる寸前で、止まった。同時に、腕を押さえつける力が弱まった。今しかない。おもいっきりゾムを押して、抜け出し捨てられた鞄の方へ駆け寄る。涙がまだ、止まらない。怖い。怖くて怖くて、仕方ないのだ。
「………」
ゾムは、固まったまま。逃げるなら、今のうち、だろうか。…今しかない。鞄を両手で抱き抱え、ゾムから逃げる。
スマホを取られたことを忘れて、そのまま家まで、逃げるように足を進めた。
(き、きら、き、……嫌われた、…嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた嫌われた！)
(もう、も、もう、無理やぁ………ど、どう、し、よ……ぜ、絶対、きら、嫌われた………)
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ゴマ(プロフ) - baoningsen721さん» 生かせるように頑張らさせていただきますね💪 (2023年1月21日 11時) (
レス) id: 048acd4b1b (このIDを非表示/違反報告)
baoningsen721(プロフ) - 死ぬな！頑張って生き延びてくれ夢主！ (2023年1月16日 21時) (レス) @page50 id: c27f08a57c (このIDを非表示/違反報告)
ゴマ(プロフ) - けんまおし1016さん» ヤンデレは本当にいいですよ☺️ぶっ刺さってよかったです。これからのんびり更新となりますが最後までお付き合いよろしくお願いいたします🙇 (2023年1月1日 23時) (レス) id: 048acd4b1b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマ(プロフ) - ヤンデレっていいよねさん» そう言ってくださるとモチベに繋がります✨応援もありがとうございます！ (2023年1月1日 23時) (レス) id: 048acd4b1b (このIDを非表示/違反報告)
ゴマ(プロフ) - コジャケｴｴｴさん» お褒めいただき光栄です…！感情移入出来るようにこれから頑張りますね💪 (2023年1月1日 22時) (レス) id: 048acd4b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴマ
| 作成日時：2022年9月19日 19時
