Honey House＿＿【HQ】

Episode 赤葦京治 ページ48

『…ここ…が…』


私は赤葦さんの新居に来た。


ピンポーン


インターホンを鳴らすと


「…なんで、ここに」


『赤葦さん、私、話したいことがあって』


そしたら、赤葦さんは


「…寒いから入って」


優しい人だ。


赤葦さんは温かいココアを持ってきてくれた。


「なに？」


『…ずっと、迷ってました。こんな私が…綺麗じゃなくなった私が…幸せになりたいなんて、望んでいいのか』


「…うん、それで？」


『…だけど、赤葦さんが、いなくなって…やっと、思い知ったんです。…本当に、自分が馬鹿だなって思って…』


『私、赤葦さんのことが、いつの間にか…好きになってたみたいです』


ｶﾞｼｬﾝｯ


赤葦さんが持っていたコーヒーカップが割れた。


「…え…？」


『…それだけ、伝えに来ました。帰ります。お邪魔しま…んっ…！？』


恥ずかしくなって帰ろうとしたら


口を塞がれた。


「好きな女の子が…自分のこと好きって言われたら…帰すわけには行かない。」


顔との距離が近い。


赤葦さんの吐息が…


「…可愛い…」


『…赤葦さん…』


「…俺も、Aのこと好き。


俺と一緒にここで暮らそう。


綺麗じゃなくたっていい。俺がAを幸せにする。」


その言葉に涙が溢れた。


『大好き』






彼は、私が好きになった人

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