常連客のマシロちゃん

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待ち合わせの場所に着いて数分後にみっちゃんは来た。



｢Aちゃんと遊ぶの初めてだねー！｣



相変わらずの少し高めのテンション。


やはり彼女の服はオシャレで可愛く、メイクもとても上手で垢抜け感がちゃんとある。


控えめに言ってとてつもなく可愛い。


正直いってもし同性じゃなかったら私は絶対彼女に惚れている。

そのくらい彼女は可愛くてスポーツもできてしっかりした子だ。

人気もあるけど嫌な人は嫌というのを聞いたことがある。


私は断然好き派だけどね。



｢私お昼食べてないんだよね〜、そこでお昼食べよー！｣



彼女のこういう無邪気さに彼は惚れたのかもしれない。

女子の私でも可愛いと思うのだからきっとそうだろう。


ちょっとオシャレなカフェとオシャレなメンバーに私だけが浮いているようで緊張してしまう。



｢夕飯はバイキングだからあまり食べない方がいいよね｣


｢でも、食べないと逆にお腹いっぱいになるって聞いたことあるよ｣


｢そうなの？じゃあ普通にカルボナーラたーべよ！｣


｢三門(みかど)は見た目に合わずよく食べるよな｣


｢運動部だからね、食べてもその分消費されるんだよ〜｣



だからなのか。よく食べるのは私も彼女も教室でご飯を食べるから知っていたけど、彼女が全く太らないのは運動部だからなのか！


そもそも運動ができることが羨ましい。


みんな注文してそれぞれ順番にご飯が届く。

カフェということもあってパスタ系やパンケーキ系しかなく、彼女は追加でパンケーキも頼んだ。



｢Aちゃんはパスタだけでお腹が満たされるなんて女子だな〜｣



いえ、パンケーキを頼む時点であなたの方が女子です。

私なんて上手に食べれる自信なくて頼めないよ。


軽く応えて、あとは彼女の持ち味であるトーク力で話がどんどん進む。

このあと見る映画はどういう内容だったかとか、初メンバーだねとか彼女はよく喋る。


彼女たちの会話を静かに聞いているとすっと目の前に座る岩舘くんの手が伸びてくる。


えっ、と声を洩らし緊張で見動けが取れないでいると彼の指が唇に触れる。



｢生クリームついてたからさ、ほら｣



生クリームがついてるの取るとか少女漫画ですか？


てか、ついてたのに気づかないでいたとか恥ずかしすぎる。



｢ごめん、ありがと｣




恥ずかしくて私は彼の方を見れずにそう言った。



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