Lv.98 ページ7
委員長の年上の幼なじみは、テニス部ファンクラブ会長の麗子だった。麗子さんは掟(笑)でテニス部と恋愛出来ないもんね。……って今はそんなことどうでもいい。
貴「迎えに来てくれてありがとうございました。これ、飲み物です。ちょっとぬるくなっちゃったんですけど…。」
仁「……A、勝手にいなくならんでくれんか。」
繋いだ手をさらに強く握られる。
貴「……心配かけてごめんなさい。」
仁「もう離さん」
……緊張で私の手汗やばいと思う。というか、この状況は何。私は仁王さんの何なんだろう。
あれこれ考えているうちに、人がいない所まで来てしまった。
仁「おまんが来る前に色々見て回ったんじゃが、ここが人がいなくて花火が見やすい穴場スポットぜよ」
屋台や祭りの喧騒から離れた丘の上。確かに人がいなくて見やすい。
貴「こんなにいい場所なのに私達以外に人がいないのは不思議ですね」
仁「道中に古びた社や墓があったじゃろ？女の叫び声が聞こえる、とかで人が寄り付かんらしい」
有名な心霊スポットだったりするのかな？……日吉が喜びそう。
そして花火が次々と打ち上がった。きれいだなー…。
仁「2年……おまんと初めて屋上で出会ってから、2年じゃ。」
貴「そうですね…。早かったです。それに今年はテニス部のマネージャーとか、初めての経験でした。」
マネージャーになってからゲームをする時間が減った。…が、それは別に悪いことではない。
むしろそれ以上に"立海レギュラー陣を育成"という楽しい"ゲーム"を本気で遊ぶことが出来たのだ。
……帰宅部のエースだった頃の私とは考えられない。
貴「あと合宿、楽しかったです。皆とゲーム出来ました。」
ゲームは1人でやるのも楽しいけど、やっぱり誰かと一緒だともっと楽しい。
貴「……今日は花火大会に誘ってくださってありがとうございました。」
夏の最後に、いい思い出を作れた。……それも仁王さんと一緒に。
仁王さんが誘ってくれなかったら、惰性でゲームをしていただろう。
仁「なに勝手に1人で終わらせてるんじゃ。俺はまだ満足してないぜよ。」
仁王さんが手を離した。温もりが薄れる。
左手に違和感を覚えた私は、花火を光源にして左手に視線を向けた。
・
貴「＿＿＿＿おもちゃの、指輪…？」
左手の薬指にソレは存在していた。
・
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かるぴん(プロフ) - 面白くて一気読みしました！ (2021年4月20日 19時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2019年8月28日 20時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
たかみん(プロフ) - 続編来たー！続き楽しみにしてます！ (2019年8月27日 17時) (レス) id: 97bce99ed8 (このIDを非表示/違反報告)
くろかは(プロフ) - 続編おめでとうございます！！まさかの推しルートでワクワクが五割増しです笑笑これからも応援してます！ (2019年8月26日 1時) (レス) id: e34a9a5e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらの | 作成日時：2019年8月24日 21時
