現実*side you ページ31
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目を覚ましてから、私はリハビリを必死に頑張った
全国大会の決勝まで一ヶ月を切っている
「お疲れ様、Aちゃん。頑張ってるみたいやな」
『侑士くん、来てくれてありがとう』
私の父は医者で母は看護師。
そして二人のお勤め先はここの大学病院。
侑士くんのお父さんもここの大学病院で勤めており、私と侑士くんは顔なじみであった。
あと立海に来る前氷帝にいた私は、たまたま侑士くんとクラスが一緒でよく話していた。
立海への転校の理由は、両親が大学病院に勤めて日が浅く、家に帰ってこないことが多かったから。
それを心配した両親が、神奈川の祖母の家に預けようということになったのだ。
転校したおかげで精市と逢えたのは嬉しい
『……精市が私のことを思い出さなかったら、私は氷帝に転校するんだって』
「……そうなん?まぁ、俺は大歓迎やけど」
両親の仕事は大分安定してきたそうで、むしろ氷帝にまた通って欲しいと言われている。
そして全国大会決勝が終わったあと、柳くんが精市に全部話すというのだ。
それを聞いて思い出さなかったら……
……その時はその時、だよね。
***
立海は無事に決勝まで勝ち残った、と柳くんから報告があった
「明日の決勝は来れるか?」
『うん!もう自由に歩けるからね。でも、明日の診察で退院していいか決まるから、遅れて行くかもしれない』
無理は禁物だけど、リハビリの成果はあった
明日の決勝が楽しみだ
『決勝のあと、柳くんから聞いて精市が私のことを思い出したら手紙を渡して欲しいんだ。
今日の夜に書くから、手紙を預けるのは氷帝の侑士くんに頼むね!』
そしてその日の夜、私は手紙を書いた
だいすきな精市へ、ってなんだか照れくさいな。
最後は先にいって待ってるよ、で。
私が待つのは精市と初めて出逢った、立海のテニスコート
思い出してくれたら、きっと来てくれるって信じてるから____
私は手紙を病室の机において眠りについた。
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アマリス(プロフ) - はあー・・・。良かった!プロポーズか・・・。別れなくて良かった。疑ってごめんなさい、幸村君!夢主とお幸せに! (2019年10月31日 15時) (レス) id: 9443474794 (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - シリアス過ぎる・・・。幸村と夢主が別れるなんて嫌!!ダメ、別れないで!! (2019年10月30日 9時) (レス) id: 9443474794 (このIDを非表示/違反報告)
Le-ca(プロフ) - スッゴく面白いです!ゆっきーと立海推しだから楽しい!それに、文章力とタイトル、語彙力に話の進め方が最高。シリアスありつつ、硬くなったり飽きないから大好きです!これからも頑張って下さい! (2019年9月29日 20時) (レス) id: 0ae78945e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そらの | 作成日時:2019年9月23日 16時