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夢*side you ページ25






私は同じ"夢"をみていた


また昨日と同じ場所に立って精市を見つめる






そして部活が終わり、精市がこちらに近づいてきたので声をかけた。





『部活お疲れ様!今日も皆凄かったよ!』




「ありがとう。……あのさ、君は一体誰?俺を、俺達を知っているようだけど……。」






やっぱり、忘れられるのはかなしい。

しょうがないことだけど。





『立海テニス部のファンなんだ。だからせ…幸村くんのことも知ってる。』




「あぁ……そうだったんだ。」





幸村くん

この距離感のままでいい。


私のことを忘れたままでいて欲しい。
私のことを思い出して欲しい。






『ゆ、幸村くん!?泣いてるの…?』





「……え?」





頬を伝う一筋の涙。

精市は泣いていた。


私は意識が遠ざかっていくのを感じる。

また、あの暗闇に戻らなきゃいけない。

自分の意思ではどうにもならないんだ。






***




何度も何度も同じ"夢"をみる





『名前は……覚えてない。死因も。
この立海ジャージはファンの証、かな。』


__ジャージは私の宝物


『でも名前ないとなんて呼んでいいか分からないよね。……幽霊だから、幽とかどう?』


__私ね、雪村Aって言うんだ






伝えたくても伝えられない。




「最近、勝手に消えなくなったよね。どんどん現れる時間が長くなってる。」





精市と一緒にいたいからだよ、って言ったら照れるのかな。



最近、暗闇(現実)よりも"()"の中にいる時間の方が長くなってきたんだ。

精市と一緒にいれて嬉しいよ


でもね、私は気づいた

古典で習っていた胡蝶の夢

私、現実と夢の区別がつかなくなってる

夢が現実だったら、私はこれからも精市と一緒にいられるはず

それって、いいことなのかな

現実の私の体の調子が悪いみたい

それは夢の中に引きこもってるからで。

夢が現実になれば、私は本当に"幽霊"になる




そして私は死んでしまうんだ


夢*side you→←夢*side you



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設定タグ:テニスの王子様 , テニプリ , 幸村精市   
作品ジャンル:恋愛
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アマリス(プロフ) - はあー・・・。良かった!プロポーズか・・・。別れなくて良かった。疑ってごめんなさい、幸村君!夢主とお幸せに! (2019年10月31日 15時) (レス) id: 9443474794 (このIDを非表示/違反報告)
アマリス(プロフ) - シリアス過ぎる・・・。幸村と夢主が別れるなんて嫌!!ダメ、別れないで!! (2019年10月30日 9時) (レス) id: 9443474794 (このIDを非表示/違反報告)
Le-ca(プロフ) - スッゴく面白いです!ゆっきーと立海推しだから楽しい!それに、文章力とタイトル、語彙力に話の進め方が最高。シリアスありつつ、硬くなったり飽きないから大好きです!これからも頑張って下さい! (2019年9月29日 20時) (レス) id: 0ae78945e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そらの | 作成日時:2019年9月23日 16時

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