それは舞い散る桜のように＊4 (ページ12)

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最低だ。最悪だ。

家に帰って冷静になって、相葉はずっとそればかり頭に浮かんでいた。

二宮の泣き顔を思い出しては後悔する。

二宮を押し倒して、どうするつもりだったんだ。

あのまま二宮が抵抗を諦めていたら………。

(そしたら俺は、自分を止められなかった)

無理矢理、最後までしてしまっていただろうか。

そう思うとゾッとする。

(そんなことしたら、二度と顔合わせられないよ…)

｢はあ………｣

奪ってしまった二宮のネクタイ。

明日返さなければ。

でも、二宮に会いたくない。

松本に渡そうか、とか机に置いておこうか、とか色々考えたけど。

結局疲れて考えるのをやめた。

(許してもらえないとは思うけど、謝ってこれを返そう…)

これ以上何も考えたくなくて、相葉はそのまま目を閉じた。

このまま眠ってしまいたい。

そして目が覚めなければいい。

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