それは舞い散る桜のように[M×S] (ページ18)

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episode18 ページ18

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「失礼しまーす.....」

放課後、松本は櫻井に言われた通りに職員室に来ていた。

(めんどくせーな....。俺も2人と一緒に帰りたかった....)

松本が職員室に向かう時、2人待ってると言ってくれたのだが、それは悪いので先に帰ってもらっていた。

自分で言ったことなのだが、2人で帰ってしまうのは寂しいと松本は思う。

多少怒られるくらいだろうから、早く終わらせて早く帰ろう。

職員室には女子生徒と話している櫻井がいて、松本を見つけると話を切り上げて松本の元へと来た。

「ちゃんと来るんだな。問題児のくせに」

まるでなんで来たんだよ、とでも言うような言い方。

「来なくてもいいんだったら帰りますけど」

「ばか、ダメだよ。ちゃんとやってもらうことがあんだから」

「やってもらう...？」

てっきり怒られるものだとばかり思っていた松本は櫻井の笑顔をはやり不審に感じる。

(なんの笑みなんだよ...)

櫻井は松本を自分のデスクまで連れて行くと、机の上から何かを探し出した。

(机の上、汚っ！！)

櫻井という男は完璧主義でくそ真面目で、すべてキチッとしているのだと松本は思っていた。

松本の中で勝手に櫻井のイメージが出来上がっていたので、意外な一面だった。

(やっぱこの人、分かんねえ....)

「うーん....。どこだっけ.....。あ、あった！」

はい、と渡されたのは一冊のノートと大量のプリント。

手渡された紫色のノートには、クラス番号名前までご丁寧に書かれていた。