Episode.09 ページ9
.
「じゃあ、新入社員と松潤の歓迎会ってことで...かんぱーい！！」
相葉くんの音頭で歓迎会という名の飲み会が始まった。
歓迎会って言っても、新入社員もそんなにいないし、飲みたい人だけくるって感じで。
歓迎会とは名ばかりだ。
集まったのは飲むのが好きな社員ばっか。
2つのテーブルに別れて、いつものメンバーの中に松本が入っている。
｢いやあ、松潤よくうちに来てくれたね｣
「こちらこそ...大野さんほんとありがとう」
松本は相葉くんとニノの真ん中に。
俺はだいたいいつも智くんのとなり。
1杯目はみんなビールで、2杯目からは俺はハイボール。
もう歳だし、下っ腹も気になるから糖質は控えめで。
松本も2杯目はハイボールを頼んだ。
そういえば、松本と飲むのは初めてだ。
高校卒業以来会っていなかったから。
｢松潤は彼女いないの？｣
相葉くんが、いきなり俺の聞きたくないことを質問して、喉がきゅっとしまった。
今の時代セクハラと言われてもおかしくないことを一発目に…。
まあ、普通の会話の一環なんだけど、俺が意識しているだけ。
｢彼女いないよ｣
相葉くんに笑いかけながら答えた松本。
そっか、いないのか…。
じゃあ卒業間近に付き合ったあの彼女とも別れたわけだ…。
そりゃそうか、今でも続いているというのならとっくに結婚しているはずだ。
｢相葉くんは？彼女いないの？｣
｢いないよー、俺らみんなシングル｣
｢みんな…？翔くんも？｣
｢へ？あ、うん…彼女はいないよ｣
急にピンポイントで質問されてビクッとした。
少し驚いた顔で、じっと俺を見つめて。
なぜ俺にだけ…。
｢みんなかっこいいのにね、独身なんだ｣
｢そーなのよ、イケメン揃いなのにおかしいでしょー？｣
相葉くんの言葉にみんなが笑う。
相葉くんもニノも智くんも、もう長い付き合いになるけど誰も結婚の話なんてしない。
いちいち話さないだけかなって思ってたけど、どうやら、今はみんな恋人がいないみたいだ。
ちょこちょこ彼女できた、とか別れた、とかはたまに聞くけど、深くは聞いたことない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 174人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽっぷ(プロフ) - 作者さん» ありがとうございます(՞ ܸ.ˬ.ܸ՞)” スローペースになりますが、どうぞよろしくお願いします。 (12月30日 23時) (
レス) id: f3544ac854 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - またぽっぷ様の作品を拝見できること、大変嬉しく感じます。最近はまた他の作品を一から読み直していて、とても素敵な時間になっています。体調にお気をつけて、更新楽しみにしております。 (12月28日 11時) (レス) id: 0d9c2c70ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2023年12月22日 13時
