Episode.08 ページ8
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話し合いは順調に進んで、うまくまとまった。
相手側の意向と方針を智くんに伝えて、あとは智くんがデザインするだけ。
デザイン担当は智くん以外にも何人かいるけれど、会社というよりは智くんに、という直で仕事が来ることの方が多い。
今回も智くん指名の仕事だった。
最初の頃は全然仕事なんてこなかったのに、智くんの実力のおかげでこの会社は保たれている。
若手の子たちもみんな優秀だしね。
「松本、智くんのデザインができたらまた会社行くから」
「はーい」
「松潤がデザイン担当になってもいいんだぞ」
俺らの会話を聞いていた智くんが後ろからひょこっと顔を出す。
俺が渡した資料は机の上。
仕事は早めにって言ってるのに、智くんはいつもギリギリにしか仕事をしない。
「松本は無理だよ、絵下手くそだもん」
「いやいや、翔くんにだけは言われたくないね」
「そんなことねえわ」
松本が絵が下手くそなのはよく覚えている。
二人で絵しりとりなんてしたときはお互いに何を書いているのか分からなすぎて全く進まなかった。
まあ、俺が言えた立場じゃないのは確かだけど。
「翔くんの絵が壊滅的なのは知ってるけど、松潤も絵下手くそなんだな」
「得意じゃないだけだよ、翔くんよりはマシ」
｢俺も翔くんより絵下手な人見たことないよ｣
松本と智くんが人の画力をあーだこーだ言っている。
智くんに言われたらそりゃぐうの音も出ない。
「なんだ、翔ちゃんと松潤仲良いんじゃん」
相葉くんがコーヒー片手に俺のとなりにやってきた。
俺にもコーヒーを渡してくれる。
｢仲悪いなんて言ってないだろ｣
｢だってなんかぎくしゃくしてたんだもん。学生時代になにかあったのかと思うじゃん｣
まあ、そうなんだけども。
意識してたのは俺だけみたいだけど。
久しぶりに会っても松本はあんなに自然体っていうことは、卒業式の日のことは松本の中でなんてことない出来事だったのかもしれない。
もしくは全く覚えていないかのどっちか。
忘れてくれているならそれ以上のことはない。
あのときの俺の事を思うと胸が痛むけど、俺の気持ちごときれいさっぱり忘れていてくれたなら。
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ぽっぷ(プロフ) - 作者さん» ありがとうございます(՞ ܸ.ˬ.ܸ՞)” スローペースになりますが、どうぞよろしくお願いします。 (12月30日 23時) (
レス) id: f3544ac854 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - またぽっぷ様の作品を拝見できること、大変嬉しく感じます。最近はまた他の作品を一から読み直していて、とても素敵な時間になっています。体調にお気をつけて、更新楽しみにしております。 (12月28日 11時) (レス) id: 0d9c2c70ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2023年12月22日 13時
