Episode.11 ページ11
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ーMー
新しく入社した会社で、高校の同級生と再開したときは驚いた。
しかもとても親しくしていた友人。
だけど、卒業以降に一切会うことのなかった友人。
翔くんが目の前にいる。
その事実が未だに、目の前でビールを飲んでいる姿が未だに信じられない。
再開してすぐは、気まずさ全開を醸し出していた翔くん。
なぜこんなに気まずさを翔くんが感じているのは分からない。
もともと人見知りもしないし、誰にだって気さくな翔くんなのに。
翔くんとは、高校卒業以来あったことがなかった。
翔くんは高校卒業してすぐに連絡先を変えていた。
同窓会には行っていたけど、翔くんは一度だって来なかったし。
多分、高校の同級生で翔くんと連絡とっている人なんて1人もいないだろう。
(まさかこんな形で再会するとは.....)
翔くんとお酒を飲むのも初めてのこと。
だから初めて知った、翔くんがお酒に弱いだなんて。
「んー....、智くん、ビール...」
「もうだめ、ほら寝とけ」
もうほとんど寝ている翔くんは倒れるように大野さんの膝の上に頭を置いて眠った。
笑いながら翔くんの頭をなでている大野さん。
おじさん同士の行動とは思えないな。
翔くんはいつもきっちりしていて、なんでもひとりでこなしてしまう人だと思っていたけど、大野さんにだけはよく甘えていると思う。
｢翔くんはさ、大学のときからだけど彼女できてもすぐ別れちゃうんだよ｣
「え、どうして？」
｢なんか忘れられない人がいるんだって｣
「忘れられない人...？」
驚いた、翔くんに忘れられない人がいるだなんて。
翔くんのことだから、もうとっくに結婚して、子どももいるのだろうとばかり思っていたから。
その原因がまさか、忘れられない人がいるからって。
大学以前ということなら、高校の時の同級生？中学？
高校時代の翔くんとのことを思い出しても、そんな話は聞いた覚えがない。
翔くんから恋愛の話なんて聞いたことがなかった。
(そっか、忘れられない人がいるんだ...)
あの頃は、翔くんについて知らないことなんてないくらい一緒にいたのに。
あのころから、俺の知らない翔くんがいたんだ。
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ぽっぷ(プロフ) - 作者さん» ありがとうございます(՞ ܸ.ˬ.ܸ՞)” スローペースになりますが、どうぞよろしくお願いします。 (12月30日 23時) (
レス) id: f3544ac854 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - またぽっぷ様の作品を拝見できること、大変嬉しく感じます。最近はまた他の作品を一から読み直していて、とても素敵な時間になっています。体調にお気をつけて、更新楽しみにしております。 (12月28日 11時) (レス) id: 0d9c2c70ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2023年12月22日 13時
