Episode.02 ページ2
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「相葉くん、暇なら手伝ってよね」
後ろから相葉くんの背中を叩いたのはニノ。
ニノと相葉くんは同じ時期にこの会社に入ってきた。
ニノは大学卒業してすぐ、相葉くんはよその会社をやめてこっちにきた。
新卒でうちに入ってくる人なんてあんまりいないんだけど、ニノは自由に働きたいからとうちを選んだらしい。
そんなニノももう30代中盤。
今や20代の社員も10人ほど入ってきてくれている。
「ニノちゃん、ひまじゃないのよ。ヘルプ要請してんのよ」
「翔ちゃんも忙しいんだから」
「大ちゃん、うち人手足りなさすぎるのよ。もっと募集かけてよ」
ニノと相葉くんがこうやって智くんに文句を言うのはいつものこと。
社長のくせにいつもヘラヘラペコペコしているし、社員にもフレンドリーだし。
よく社長の器じゃないって言うけど、智くんが社長じゃなければ会社はとっくに潰れていたと思う。
「あ、そういえば新しい人くるよ」
「え？」
｢4月から入ってくるんだけど、たぶん今日挨拶に来るとか言ってた…｣
｢ちょ、ちゃんとしてよ…！！大事な人員を確保しないと！｣
智くんは慌ててカバンから手帳を取り出して予定を確認している。
この時代に未だに手帳。
カレンダーのところを覗くと、ばっちり今日の日にちに予定が書き込まれていた。
｢11時ってもうすぐだよ！玄関まで迎えに行かなきゃ！｣
相葉くんが智くんを急かして、智くんは俺の腕を掴む。
一緒に来いということか。
智くんに手を引かれて一緒に玄関に向かう。
うちの会社はビルの2階で、他の階には他の会社がある。
初めての人は場所が分からなくなってしまうかもしれない。
｢新しい人、若い人？｣
｢や、30代。たぶん翔くんとか相葉くんと同じ歳｣
｢へー、なんでうちの会社に来たんだろう…｣
2人で階段をおりて、新しい人がいる玄関へ。
｢あ、いたいた｣
智くんが小走りでその人の元へ向かう。
俺もあとを着いて向かうと、こちらに背を向けているスーツ姿の男性がいた。
(…男の人か…)
入り口に立っている男性の後ろ姿、なんだか見覚えがある気がした。
なんだろうこの既視感。
昔よく見たような、そんな気がする背中。
不意に男がくるりと振り返った。
「───────・・・・・」
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ぽっぷ(プロフ) - 作者さん» ありがとうございます(՞ ܸ.ˬ.ܸ՞)” スローペースになりますが、どうぞよろしくお願いします。 (12月30日 23時) (
レス) id: f3544ac854 (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - またぽっぷ様の作品を拝見できること、大変嬉しく感じます。最近はまた他の作品を一から読み直していて、とても素敵な時間になっています。体調にお気をつけて、更新楽しみにしております。 (12月28日 11時) (レス) id: 0d9c2c70ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2023年12月22日 13時
