凶暴な純愛11 ページ21
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「ねえ、これでわかったでしょ？いいかげん翔くんのことあきらめてくれた？」
微笑んでるように見えた潤の表情は、冷酷な微笑みだった。
潤の言葉で初めて気がついた、彼女が好きなのは潤じゃなくて俺なんだということに。
だから俺が返事をしなくたって、やたらと俺に話しかけてきたりしていたんだ。
彼女は泣きそうな顔でこちらを見ていた。
そんな彼女を追い詰めるように、潤は言葉を続ける。
「翔くんはね、俺のなの。もう二度と近づかないでくれる？」
潤がそういうと、彼女は泣き顔のまま鞄を拾って走り去ってしまった。
俺は潤を見上げる。
変わらぬ表情のまま、俺の方を向いた潤。
「やっと追い払えた。邪魔だったんだよなあ、ずっと2人の時間邪魔してくれちゃってさ」
再び俺のとなりに座って、俺をまっすぐと見つめる。
彼女を俺から引き離すためにわざと彼女を受け入れて、どんと突き落とすために時間をかけてたんだ。
初めて潤のことを怖いと感じた。
「わざと見せつけてるつもりだったのに、気づかず翔くんに話しかけて」
「……..」
「翔くんに話しかけていいのは俺だけなんだよ」
─────翔くんはずっと俺とだけ話せばいいんだよ
昔、潤に言われた言葉。
もし、あのときから潤の思惑通りだとしたら。
潤の独占欲でそんなことを言っていたのだとしたら。
俺はずっと潤の籠の中で愛でられていたんだ。
「翔くん、愛してるよ」
ゾッとした。
潤にとって俺はどれほど重いやつだろうかと思っていたけど、重いのは潤も同じだった。
むしろ俺よりも狂気的な愛を、潤は俺に与え続けていたんだ。
狂愛を知ると同時に、潤への愛おしさがこみ上げてきた。
ああ、潤は可愛いな。
彼女にあんなひどいこと言わなくたって、俺は彼女になびいてなんかいないのに。
何も不安になることはない、俺も潤も。
もう無理だ、お互いに他の誰かを愛することなんて。
狂っている者同士愛し合っていくしかない。
潤の手を握ると冷酷な微笑みから、可愛らしい笑顔を見せてくれた。
好きだ、どんな潤であろうと、俺は潤だけが好き。
周りからしたら頭のおかしい2人だとしても。
俺の世界には潤だけがいればいい。
たった2人だけの楽園で生きて行こうじゃないか。
「俺も、潤だけを愛してる」
END
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ぽっぷ(プロフ) - 血濡れ蛍さん» ありがとうございます！指定をつけてないので深くは書けませんが、これからもエロは入れていきたいと思います。 (2020年11月11日 21時) (
レス) id: 840572d938 (このIDを非表示/違反報告)
血濡れ蛍 - まさに、エロ潤。神ですね。今回の短編も、読ませていただきました。楽しかったです。今後も更新頑張ってください。応援してます♪ (2020年11月9日 0時) (レス) id: 6a8761a84d (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷ(プロフ) - 沙耶さん» ありがとうございます。だいぶ前に書いていた作品なので、やっと公開できて嬉しいです。これからもぜひ読んでください！ (2020年11月6日 19時) (レス) id: 840572d938 (このIDを非表示/違反報告)
沙耶(プロフ) - ぽっぷさん、いつも楽しく読ませて頂いております！凶暴な純愛、最高でした(*≧∀≦*)愛の重い話大好きなので刺さりまくりました本当にありがとうございます！また好きなお話が増えました(*´-`)次の短編も楽しみにしております！ (2020年11月6日 3時) (レス) id: 9c40c8115a (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷ(プロフ) - おしょうさん» ありがとうございます！これからもぜひ読んでください！ (2020年11月5日 18時) (レス) id: 840572d938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2020年11月4日 22時
