凶暴な純愛03 ページ13
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中学生にもなると一言も話さない俺を変な奴だと認定して、誰も話しかけなくなった。
俺に話しかけてくるのは唯一潤だけ。
朝、昼、放課後は必ず潤がやってきて、ずっと一緒にいた。
けど俺たちは、高校で離れ離れになった。
父が病気で入院することになって、仕事を辞めて、経済的に苦しくなって。
俺は学費がいちばん安い高校に行くことになり、潤とはちがう高校を受験した。
父の入院している病院からはだいぶ離れるため、俺は高校生にしてひとり暮らしとなり、潤ともお別れなのだと思った。
潤と引き裂かれたような気分で、悲しくて泣いている俺に潤はこう言った。
『翔くん、俺と付き合おう。毎日迎えに行くから』
お別れを告げに行った夜の公園で、潤はそう言った。
俺は涙を滲ませながらこくこく頷いて、潤の手を強く握りしめた。
それから高校生になって、毎日っていうのはさすがに無理だったけど、必ず週に1回は潤は最寄り駅まで迎えに来てくれる。
たまには俺が潤の学校の近くまで行くこともあるし。
だいたい金曜日にどっちかが迎えに行って、俺の部屋で過ごすのが習慣となっている。
そして相変わらず、俺は潤以外の人間と一切しゃべっていない。
｢翔くん、もう寝る？｣
｢……ん、ちょっと疲れた…｣
｢学校でなんかあった？｣
｢ないよ、なにも｣
ベッドに横になり、目を閉じる。
学校は疲れる。
誰と話すわけでもなく、何か起こるわけでもなく、ただただ椅子に座っているだけ。
本当なら今すぐやめて潤と2人で暮らしていきたい。
｢……潤と2人だけの世界なら、もっと楽しいんだろうな……｣
ボソッとつぶやいた言葉は潤にも聞こえていたらしく、俺の毛布にもぞもぞと入ってくる。
俺をそっと抱きしめて、なだめるみたいに頭をなでた。
｢高校卒業したら一緒に住もうね｣
｢……うん……｣
潤は優しい。
俺は潤にとってどれだけ重いやつだろうかと思う。
そうは分かっていても、俺は潤におんぶにだっこ。
今さら潤に捨てられたらもう、俺は生きていけない。
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ぽっぷ(プロフ) - 血濡れ蛍さん» ありがとうございます！指定をつけてないので深くは書けませんが、これからもエロは入れていきたいと思います。 (2020年11月11日 21時) (
レス) id: 840572d938 (このIDを非表示/違反報告)
血濡れ蛍 - まさに、エロ潤。神ですね。今回の短編も、読ませていただきました。楽しかったです。今後も更新頑張ってください。応援してます♪ (2020年11月9日 0時) (レス) id: 6a8761a84d (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷ(プロフ) - 沙耶さん» ありがとうございます。だいぶ前に書いていた作品なので、やっと公開できて嬉しいです。これからもぜひ読んでください！ (2020年11月6日 19時) (レス) id: 840572d938 (このIDを非表示/違反報告)
沙耶(プロフ) - ぽっぷさん、いつも楽しく読ませて頂いております！凶暴な純愛、最高でした(*≧∀≦*)愛の重い話大好きなので刺さりまくりました本当にありがとうございます！また好きなお話が増えました(*´-`)次の短編も楽しみにしております！ (2020年11月6日 3時) (レス) id: 9c40c8115a (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷ(プロフ) - おしょうさん» ありがとうございます！これからもぜひ読んでください！ (2020年11月5日 18時) (レス) id: 840572d938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2020年11月4日 22時
