episode201 ページ41
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｢こんにちはー。昨日、翔くんが襲われかけ...｣
｢っ、だめ...！｣
素直に昨日のことを話そうとするふーとをとっさに止めた。
襲われかけた、なんて松本に知られたくないんだ。
心配かけたくないから、言わないで。
俺に遮られたのに目を丸くしたふーと。
だけどすぐに意図を読み取ったのか、わかった、という風にウィンクしてきた。
(わお...ナチュラル...)
｢昨日から翔くんのお友達です。よろしくお願いしまーす｣
それだけ言うと、ふーとはまたねって手をひらひら降って友達のとこへ戻ってった。
昨日といい今日といい、突然現れて爽やかに去る男だ。
とりあえず秘密を守り抜いたことに一安心...。
でもないかな。
そばにいた3人は、未だ頭にハテナマーク。
松本にいたっては...なんか...。
｢お友達？｣
｢...いや、うん...たぶん｣
｢どういう経緯で？｣
｢え、と...その...昨日 公園でちょっとおしゃべりして｣
｢おしゃべり...？櫻井が？｣
さすがに松本も変に思うだろう。
あんなふうに言葉を遮ってしまったから。
嘘をつくことを許して。
少し松本の怖い雰囲気を感じとって、うつむいてしまう。
その場に流れるなんとも言えない空気。
どうして松本は、たまによく分からないところで怖い顔をするのだろう。
｢潤くん｣
｢......分かってるよ。櫻井、売店行こうか｣
｢うん...！｣
このまま不機嫌になるのかと思った。
だけど松本はいつも通り。
1回深呼吸をして、ぱんぱんと顔を2回叩く。
これは初めて見たけど。
それからも松本はずっといつも通りだったから、気づかなかった。
松本が何を思っていたのか。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年5月5日 19時
