episode194 ページ34
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腕をぐっと引かれて、昼間なのに暗い路地の裏。
数人の男に囲まれた。
突然のことで体が動かない。
俺よりも遥かに背の高い男たちに周りが見えないくらい近くに立たれて。
威圧感に足が怯む。
｢君オトコノコなのに可愛いね｣
のぞき込むように見られて、顔をそらす。
停止している思考が動き始めた。
逃げなきゃって。
頭では強く警告音が響いているのに足が動かない。
一瞬で蘇る記憶。
暗い倉庫に閉じ込められたとき。
逃げようと暴れた俺は酷いことになった。
地面に打ち付けられて、お腹を蹴られて、顔も殴られて。
あの日と同じ目にあうのかと思ったら、怖くて何も出来ない。
｢さっさとやろうぜ｣
｢男相手は初めてなんだけど｣
｢まじ？男もキモチいぜ｣
(────ぞわっ...)
やばい、本能がそう悟った。
あの日よりもやばい事になるかもしれない。
男たちの会話は恐ろしかった。
やるって...なに...きもちいって
ひとりの男が俺の頬をするりとなでた。
ぞわぞわぞわ
条件反射で手を振り払った。
男がニヤッと笑ったのを合図に、後ろにいた男に押さえつけられる。
やだ、やだっ...。
シャツの中に手が滑り込んできて、ベルトを外す音が聞こえる。
殴られたり蹴られたり暴力される方が100倍マシだ。
こわい...
体を這う手がきもちわるい
抵抗しようと腕を動かしてもビクともしなかった。
やだ、やだやだ...！
このままやられちゃうのかな。
そんなのやだよ。
こんなことってあるの。
相葉くんの言う通り松本にさっさと抱かれとけばよかった...。
｢うっ......｣
首筋をねっとり舐められて、虫唾が走る。
｢そんな嫌そうな顔しないでよ〜傷つくな〜｣
こわい...
｢全然たたねえじゃんこいつ｣
助けて
｢もう挿れようぜ｣
誰か────
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年5月5日 19時
