episode164 ページ4
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｢潤くん、翔ちゃんがキラキラ輝く権利は奪えないんだよ？｣
｢...わかってるしー｣
ニノの言う通りだ。
どんどんかっこよくなる櫻井を止める権利なんかないし...。
それじゃまるで束縛男。
そんなヤツにはなりたくない。
｢翔ちゃんイケメンだな〜｣
｢はあ...｣
ほんとにイケメンだ。
相葉くんもニノもかっこいいけど、櫻井の顔はすごく好き。
そしたらニノが俺も翔ちゃんの顔すごく好きだってさ。
(...そうかそうか...)
2人とも、いつの間にか櫻井のことを好きになっているんだ。
あんな真面目で素直ないいヤツ誰にだって好かれる。
みんな気付かないだけ。
みんながずっと、気づかなければいいと思っていた。
櫻井の魅力に。
(手遅れ...)
櫻井をもう少し独り占めしたかったのに...。
｢ま、まつもと...｣
｢へ？あ、櫻井｣
ひとり悶々と考えていたら愛しの櫻井。
だいたい俺がいつも櫻井の席へ行くから、櫻井から来てくれるなんてめずらしい。
座っていいのかな...とおどおどしながら俺のとなりに座った。
｢どうしたの？｣
｢あの...疲れちゃって...｣
学校で色んな人としゃべることなんて初めてだから疲れたって。
そりゃ急に注目されたらな...。
｢みんな翔ちゃんがイケメンだから話したいんだよ｣
｢そんなわけ...｣
櫻井はちょっとまゆを下げる。
最近気づいた櫻井のクセ。
答えに困ったときは眉を下げて笑う。
まだ俺だけが知っているクセ。
自分の話をしたくないのか、櫻井はニノへと話しかけた。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年5月5日 19時
