episode181 ページ21
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｢だ、...だめっ...なにして...！｣
｢ちょっと黙って...｣
や...、俺歩いてきたから汗かいてるかもしれないのに...
松本は離してくれるどころか抱きしめる力を強めて。
首筋を舐められて、耳を舌でなぞられる。
だ、だめなのに...
勉強しに来たのに...！
ぞわぞわして顔が赤くなるだけで、ろくな抵抗もできない。
｢や...っぁ...だめって...｣
興奮してんのかしらないけど、松本は止まらない。
家に来るって、こういうことなの...！？
そういうことをしちゃうってこと...！？
そ、そりゃいつかはって思ってはいるけど...
俺まだ、そんな覚悟が...
｢...そんなえろい声出さないでよ｣
｢なっ......｣
えろいのはおまえだろ......！！
とは言えずにぐっと松本を振り返る。
勉強するんだって言わなきゃ。
そう思って振り返ったのに、松本は待ってましたとばかりに顔を近づけてきた。
｢だっ...めって...！｣
｢いーじゃん、ちゅーさせて｣
そんな可愛く言われたら思わず気を許してしまう。
でもダメだって。
俺は今日、勉強するつもりで来たんだって。
松本にそう伝えても離してくれそうにはない。
(困った...)
いつもより甘えたになっている。
かわいい...けどね。
｢櫻井 勉強ばっかり。今回も1位だったからいいじゃん｣
｢だ、めなの...。点数落ちちゃったから｣
｢ふーん...俺のせい？｣
松本の腕に抱かれたまま、振り返って会話を続ける。
そうだよ、松本のせいだ。
今まで勉強をサボっちゃうとか、勉強の他にしたいことなんてなかったのに。
己の欲に負けてテストの成績を下げるなんて。
しかも恋人に現を抜かすなんて。
自分で自分に驚いた。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年5月5日 19時
