episode175 ページ15
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相葉さんにたくさん話をした。
ずっと前から相葉さんのことが好きなこと。
ずっと不安だったこと。
ずっと翔ちゃんに嫉妬していたこと。
｢翔ちゃんに？｣
｢うん...｣
2人並んでベンチに座って。
貯めてた思いを相葉さんはいつもの優しい微笑みとは少しちがう、恋人の顔で聞く。
どうして？って相葉さんは笑った。
笑い事じゃねえよ馬鹿。
俺は毎日悩まされてんだ。
なのにこいつはヘラヘラしやがって。
俺が拗ねてるのが伝わったのか相葉さんは俺の頬を親指でなでる。
ドキッとした。
相葉さんからのボディータッチなんて肩組んでくるくらいしかなかったから。
こ、こんな恋人みたいなこと...。
｢俺ね、ニノとの距離がよく分かんなかった｣
｢距離？｣
｢うん。付き合ってるって言っても正直、無理やり丸め込んだ感あったじゃん｣
そんなことないよ。
あの日は相葉さんの唐突な告白に俺がびっくりしてただけ。
すごく嬉しかったんだよ。
｢だからあんまグイグイ行けなかったんだけど...｣
目を伏せた相葉さん。
俺なんかよりずっと大人っぽくて。
正直話の内容より目の前の相葉さんにドキドキして仕方ない。
ドキドキしている俺の後頭部を包み込んだ相葉さん。
｢──んっ｣
｢もっとグイグイ行けばよかったんだね｣
そう言って、またキスをされた。
ここ外なのに。
恥ずかしいのに。
まだしていたくて、相葉さんの腕をぎゅっと握る。
心臓はどくどくうるさいけど、無視して相葉さんに溺れてく。
唇が離れて相葉さんと目が合えば、心拍数が一気に上がって。
やっぱり心臓に悪い。
相葉さんがイケメン過ぎるのが原因か。
俺が好き過ぎるのが原因か。
(どっちもかな...)
｢ニノのこと不安にさせてたね。ごめん｣
｢...許す｣
｢ふふ。俺がニノのこと大好きってちゃんと覚えてて？｣
相葉さんってこんな顔するんだ。
なんでいちいちかっこいいんだろう。
俺が盲目になってるのかな。
欲張りな心が隠せない。
わがまま言ってもいいかな。
｢...忘れちゃうから...もっといっぱいして？｣
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年5月5日 19時
