episode162 ページ2
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変わったことはそれくらいかな。
それ以外はいつも通り。
(本当にいつも通り...)
相葉さんと俺も。
何にも変わらない。
保健室で告白されて以来、俺は相葉さんを見る度にドキドキドキドキ。
直後は本当に目を3秒も合わせてられないくらい意識しちゃって。
2人きりになると嬉しいけど恥ずかしくて。
だってずっと友達でやってきたんだ。
手に入れるなんて肉食なつもりでいたけど、いざ相葉さんに好きだと言われると...。
恥ずかしくて...なんて思ってたけど。
体育祭以来、何のアクションも起こしてこない相葉さんにだんだんとこの興奮も冷めてきた。
相葉さん好き！っていう最高潮から、今では以前と同じ、好きなのが当たり前な感情。
いいこと...いいことか？
付き合って2週間にも満たないカップルがもう熟年夫婦並みの心境に達するなんてさ。
悪いことに決まってる。
仲のいい友達から脱しようとやきもきしている少し前の関係に逆戻りしたような気がする。
かといって俺からも何もしない。
何していいのかわからない。
告白されたときだって、相葉さんはいつだって余裕で、ドキドキ苦しかったのは俺だけ。
思えばあの告白はなんだ。
軽すぎる。
相葉さんが俺のことを好きって言ってくれる気持ちは本当なんだろうけど。
俺の気持ちの方がきっと何倍も強くて重いから。
俺は何もせず、相葉さんの行動を待つだけ。
何もないならないで、それが相葉さんのベストな距離感なんだろうし。
俺は相葉さんの望むままでいたい。
だけど俺にも欲はある。
手繋ぎたいキスしたい、それ以上もしたい。
そう思うのは俺だけなの。
友達では出来ないことを、どうしてしないの。
俺はあんたに惚れてんだから、何されたって怒らないから。
それとも何もしたくないの。
そういうカップルの形もあるのかな。
俺はそれ、すげえ嫌だな。
ねえ相葉さん、どうなの。
俺はけっこうチキンで聞けないから、相葉さんから教えてよ。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年5月5日 19時
