episode116 ページ36
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夏休みが終われば1学期よりも慌ただしい日々で。
1週間後に迫った体育祭に向けてクラスも団結している。
俺は実行委員でほぼ毎日居残り。
めんどくさいな、と思いながら体育祭の準備。
実行委員は当日も色々とやらないといけないみたいで。
正直憂鬱なんだけど...
｢せんせー、俺は何したらいい？｣
｢だから松本は実行委員じゃないだろ｣
｢うん｣
実行委員の集まりにはなぜか松本。
本来なら関係ない生徒が集まりに参加したらダメなんだけど、みんな笑うだけ。
俺のとなりに座って担当の先生に役割が欲しいとねだっている松本。
｢じゃあ櫻井の手伝いしとけ｣
｢よろこんで！｣
こういう実行委員をやる人って女子生徒が多くて。
後輩がかわいい...という目で松本を見ている。
(わかるよ、その気持ち...)
松本は人見知りだけど人懐っこいのだから。
集まりが終わって教室に戻ればニノと相葉くんがいた。
2人はリレーの選手に選ばれたみたいで、チーム表とにらめっこ。
｢やっぱ相葉さんがアンカーだよね｣
｢絶対優勝するから！｣
リレー選手に選ばれるなんて2人とも足が速いんだな。
リレーなんて小学生の運動会以来やったことがない。
俺は運動とか嫌いだから、競技にもなるべく参加しないつもりだけど。
｢翔ちゃんメガネ外せばいいのに｣
｢せっかくイケメンなのにね｣
夏祭りで2人にも見せた素顔。
みんなメガネ外した方がいいって言ってくれるけど。
今さら素顔で学校に行くことには抵抗があって却下した。
でも前髪だけは松本に言われたから少しだけ切った。
微々たる変化に気づく人なんていないけれど。
だから俺はずっとこのままでいい。
そんな言い訳を頭で考えていたら、教室の外から松本を呼ぶ声が聞こえた。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年2月17日 18時
