episode113 ページ33
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｢...メガネもういいの？｣
松本と2人きり。
遠目にニノと相葉くんを見ながら、俺に話しかけてきた。
｢...やっぱかけた方がいいかな...｣
今どき見ないような分厚いメガネ。
これでずっと隠してきた。
松本は気を使っているのか、俺の顔を見ないまま。
そんなことないって、即答した。
｢...顔みていい？｣
｢い、いけど...｣
そしたら松本が下から覗き込むように顔を直視してきて。
まっすぐと見つめてくる。
顔をそらせば大きな手で頬を包まれて逃れられない。
ほんとにまじまじと穴が開くほど見つめられて。
恥ずかしくてぎゅっと目を閉じた。
｢.........誘ってる？｣
ぼそっと松本が言った。
途端に自分のした行為が恥ずかしくて顔に熱が集まる。
そ、んなんじゃないのに...
これじゃあまるでキスをねだってるみたいで...
｢ち、ちがっ...｣
｢いいよ。目閉じてて｣
言われた通り、まぶたをおろす。
その先に何されるかなんて分かってる。
分かっているから目を閉じた。
｢ん......｣
4秒くらいのキス。
長いようで短い。
ほんの一瞬の幸せ。
だけど大きな幸せ。
今なら、聞ける...。
どうして......。
｢...どうしてキスするの...？｣
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2017年2月17日 18時
