episode15 ページ15
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｢すごい...すごいよ翔ちゃん！分かりやすすぎ！｣
本当に、俺は二宮と2人でファミレスに来ていた。
HRが終わったあと、廊下を歩いてたら二宮に抱きつかれて、そのままファミレスに直行。
ファミレスまで歩いているときは二宮がずっとしゃべっていて。
いつの間にか翔ちゃんなんて呼ばれている。
二宮にはニノって呼んでよ〜って言われたけど、いきなりバードルが高過ぎる。
｢翔ちゃんが学年1位なわけだよ〜｣
｢二宮くんも頭良くて教えやすいよ｣
｢あっ、ニノって呼んでってば｣
｢......に、の？｣
｢ふふ、なんですかー？｣
二宮もといニノが笑ったらこっちまで自然に笑顔になる。
すごくしゃべりやすい人だ。
すぐ人の懐に入ってくる。
かわいらしい見た目のせいもあるかな。
可愛らしい子に話しかけられたら、男女問わず優しく接してしまうと思う。
｢翔ちゃんってさ、なんでうちの学校来たの？もっといいとこ行けたでしょ？｣
｢...うん、ちょっとね。家から近いとこにしたんだ｣
｢ふーん。そうなんだ｣
本当は、他のとこに通うつもりだった。
俺の中学校が進学校だったから、ほとんどのやつがトップクラスの高校にエスカレーターで進んでって。
オレもその中のひとり......のはずだったんだけどな。
｢お待たせしました。コーヒーのおかわりです｣
ニノの前に、ブラックコーヒーが置かれた。
大人だなあ...ブラックコーヒーだなんて。
かわいい顔して、味覚は大人なんだ。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2016年12月9日 20時
