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episode15 ページ15
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｢潤くん...どうしてぎゅってしてくれるの...？｣
腕の中でかずが身じろいだ。
俺はかずを離したくなくて。
でも、かずが離れようとするから手は腰に回したまま体だけ離す。
｢潤くんには...っ、かわいい彼女いるのに...｣
自分で言いながら泣きそうになって。
こんなにも俺のこと好きなくせに。
溢れそうな涙をぐっと堪えているかずを今すぐにでも抱きしめたい。
｢かず...｣
｢彼女なんていらないもん...！俺には、潤くんがいてくれたらそれでよかった、のに...！なんで彼女なんて作ったの...｣
ついにかずの目からポロポロ涙が溢れた。
グズグズ子供みたいに泣くかず。
彼女作れって言ったのはかずだろ？
俺に彼女できても全然いいって言ったくせにさ。
本当にわがままで勝手なやつだ。
わがままで自分勝手で、どうしようもなく好きだ。
｢じゅんく...！｣
かずの開いた口を無理やり塞いだ。
かずにとってはファーストキスだったかもしれない。
こんな乱暴でごめんな。
でも抑えられない。
｢じゅんくん...！｣
｢ごめん、かず...。俺意地張ってた...｣
｢え...？｣
頬を伝うかずの涙を拭いながら、俺はありのままの思いを告げた。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2016年3月16日 23時
