*5__年下くん ページ5
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『あれ、、今日は珍しく早いな』
講義室に足を踏み入れると
一番奥のドア側に近い座席に
誰よりも目立つピンク頭が一つ。
私より先に来てる事なんてまずないのに
どういう風の吹き回しだろうか。
まぁ今日はお昼の講義だからかなんて
思いながら
彼には山ほど言いたい事があるからか
自然と駆け足で彼の元へ着けば
そのすぐ座席の隣に腰を下した。
『雄大おはよう。あのー、、今日はなんでそんなに早いの?どっかで頭打った?なんかあった?』
「.....」
『あ!というか。バイト代わってくれた
田島さんにお礼ちゃんと言った?』
「.....」
だけど、この状況はいったいどういう事か。
さっきから何回も声をかけてみても、
無反応、無視の連続に唖然となる。
私は幽霊か何かか。
スマホにじっと集中しては
こちらに、いっさい耳を傾けない彼。
イヤホンをしてるわけでもないから
私の声は確実に聞こえているはず。
「うわっ。やばいやばい。何でこんな攻撃してくるん。あかん、これ絶対負けるやつやん」
『、、、はぁ、、』
時計に目を移せばいつのまにか
もう授業開始5分前。
だと言うのにまぁ彼はスマホを片付けず
ゲームの手は止まりそうにない。
しまいに、私の話は聞かないのに
独り言を呟き出した彼に
とうとう私の中の
堪忍袋の緒が切れる音がした。
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作者名:もなか | 作成日時:2021年10月11日 2時