カタクリ＊松田迅 (ページ18)

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＊18__年下くんページ18

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「ほんとごめんね、付き合わせちゃって」

『いやいや、そんないいんですよ！』

「へへ、ありがとう。ほーんと。めっちゃ助かった」

先程買ったプレゼントを大切そうに持ちながら

私の隣で歩く田島さんの優しい笑顔に

胸が締め付けられる。

ああ。私は何をしてるんだろう。

この前きたLINEにバカみたいに

すっかり期待してしまった自分が情けない。

彼は彼女さんの誕生日のプレゼント選びに
私を誘っただけなのに

彼にとって大切な人はあの人で、

そんなの変わるはずない。

買い物中、彼女の話をする彼に

私が入る好きなんて1ミリもなかった。

自分の気持ちは決して伝えてはダメなものだから

今日も必死に溢れてしまいそうなものを

閉じ込めると、必死に笑顔を作る。

泣いたらだめだ

でも、そんな事彼にはお見通しみたい。

足を止めた彼が呟いた言葉に目を開く。

突然頭に降りてきたのは優しい大きな彼の手

目の前には、心配そうに私を見つめる彼の瞳

一気に周りの音が聞こえなくなって

まるで2人だけの世界みたいだった。

__もしかして何か、あったでしょ？

__いつものAちゃんじゃない

絡み合う視線に、触れられた箇所に

心臓が早まる鼓動は止めれなかった。

これ以上私の気持ちを悟られたら

優しい田島さんは困ってしまう。

そんな思いが頭を駆け巡った時

気付けば急用思い出したんで帰りますと

嘘バレバレの言い訳をついて

思わず、その場から逃げ出していたんだ。

夏祭り3日前の今日

私は彼に最低な事をしてしまった。

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