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*15__年下くん ページ15

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『あのさー、ゲームするなら家でやれば?』

「え、何で。嫌や、この部屋落ちつくねんもん」












もう少しで夏祭りが近く今日は

バイトのない日。

ゆっくり一人で映画でも見ようかな

なんて思っていれば入った電話。













そして、何故か私の部屋には

現在、ゲームをしながら居座る彼がいる。














落ち着くってどういう言い訳だ

なんて思いつつも

まぁ彼が側にいるのは昔からだから

不思議と悪い気はしなくて。










それ以上文句を言う気力もなれず

スマホに目線を移せば

丁度入っていたLINEが2通。










Aちゃん夏祭りって誰かと一緒に行くの?

田島さんいきなりでごめん。明後日空いてる?













二つのLINEに返信しようとした時

同時に感じた私の半袖を引っ張る感触。












__なぁ、夏祭り誰と行くん?












ベッドから目線を下にずらせば

フローリングの床に寝転ぶ彼が

私を見上げるようにして

口にした何気ない言葉











だけど、ピンク色の髪が目にかかっていて

やけに今日は少しいつもの彼ではないような

悲しそうな瞳が反射した気がした。













『え、誰と行くとか決まってないよ別に』

「なーんやてっきり迅といくんかなって思ってた。
しょーがないなぁ、彼女おらんし、行く人誰もおらんから一緒に行ったろか俺が」










様子のどこかおかしな彼に

別に決まっている予定は今のところない

そう伝えれば、何を勘違いしたのか

いつものように調子を乗る彼が

立ち上がる。










行ったろかという上から目線

その異様にニコニコの笑顔が強烈で

どうせまた彼の冗談だと思った。











だって。昔は夏祭りに彼と行く事は

毎年恒例になっていたけれど

歳を重ねるごとに

雄大は彼女や友達と行ったり

その当たり前は簡単に変わったから。









どうせ今更一緒に行くなんて

彼が言うはずがない。













『はいはい。冗談はよして。
モテるんだから夏祭りまでに彼女作って
行けばいいじゃん、ねっ!』

「、、、何それ」







けれど、彼をかわして飲み物を取りに台所に

向かおうと足を踏み出した時

聞いたことのないそんな声に

思わず足を止めてしまったんだ。









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作品ジャンル:恋愛
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作者名:もなか | 作成日時:2021年10月11日 2時

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