*11__年下くん ページ11
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『あっ、あの子達、最近よく
あの高校生と見かける子だ..
やっぱ高校生って元気だな』
もう少しで夏休みが迫る休日の今日
コンビニバイトが夕方上がりの帰り道
あまりにも騒がしい声に目線をやると
近所の公園に4人の男女が溢れ変えっていた。
見覚えのある彼らは
あの迅と呼ばれる彼とコンビニに何度か
来ているのを最近よく見かける。
けれど、その中にあの彼はいなくて
少しホッとする私の心。
最近、沢山来た彼への連絡を返していないから
丁度今彼へ会うのは正直気まづかったのだ。
だけどホッとしたのも束の間、
また止めた足を進めようとせれば
反対側、突然公園入り口に見えた
クリーム色の頭に思わずどきりとした。
彼へ見つからないよう草むらに隠れる。
身をひそめながら帰ろうとした時
公園入り口で立ち止まったままの
どこか様子のおかしい彼に
思わず止めてしまった足
何故友達が目の前にいるのに
声をかけないのだろう
そんな疑問がよぎったから。
__じんってさぁー
__最近ほんとなんかノリ悪くない?
__いやまじそれ、金づると俺らの
イメージの為につるんでるだけなのにさ
__俺らの事友達とかと勘違いしてるんじゃね
さっきよりも彼らの方へ近けば
徐々に聞こえてきた耳を疑うような
彼らから聞こえた信じられない言葉達に
同時に重なるコンビニでの彼らの言葉が
よぎって。
___じん払ってよ
___もちろん!俺に任せなさい
一回だけじゃない。
私が彼らを見かける時には
毎回繰り返されるこのやりとりを
どこか疑問に思っていた嫌な予感が
当たった気がした。
だから、何故だろう。
苛立ちがふつふつと湧き上がると
自分でも無意識にその公園に
足を踏み入れていたのは
私は彼の事をまだよく知らないのに。
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作者名:もなか | 作成日時:2021年10月11日 2時