ブーゲンビリア＊西洸人 (ページ3)

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『あっ..また告白か。モテる人は違うな』

テスト終わりの放課後、帰ろうとすれば

運悪く担任に任された重い荷物

仕方なく両手で持ちながら

資料室に足を運ぶ途中

隣の教室から聞こえてきた声

見慣れた光景に思わず足を止めては

教室内を隠れるかのように覗くと

__ずっと好きで..

__お願いします。付き合って下さい。

誰もいない教室には

か弱そうな可愛らしい女の子と

その前には困り果てた彼の姿

けれどいつもと違ったのは

彼が告白を断った後

__ごめんね

__実は俺好きな人がいるんだ

見た事のないそんな真剣な表情で

だけどどこか優しいそんな顔つきで

そう呟いた事だ。

初めて聞く彼の好きな人という発言に

思わず動揺を隠しきれなくて

つい地面に落としてしまった大量の資料

やってしまったと思ったときには

もう遅くて落とした資料を拾い上げながら

教室に視線を戻すと

あっと驚いたような彼の綺麗な瞳と

隣に並ぶ女の子の瞳が

こちらを見つめていた。

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