近くて遠いはずの君は＊ホシ (ページ13)

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▼おさななじみ_62 ページ13

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『ごめんね、、この前は急に用事が入っていけなくて』

「ああ、いいよ全然！平気平気！」

夏休みが終わって、初日の金曜日

文化祭前の

授業が終わり、この前の夏休みの事を帰り道に話すと

彼は、まるで平気な顔して私を気遣うかのように

首を振っていて。

嫌な顔一つしない彼は本当に優しい人なのだと感じた。

あの日、電話越しで断れば

少し残念そうな悲しそうな声色が聞こえたけれど

彼の今の笑顔に少しほっとする。

また、予定合わせて今度こそは遊ぼうと

二人して約束をすると

子供みたいに無邪気に笑う彼に

思わず私も頬が緩んでしまった。

『え、、？』

　

__あのさ。文化祭、、一緒に回らない？

それから。家までわざわざ送ってくれた優しい

彼を背にして、家に入ろうとした時

突然掴まれた右腕の感触

振り返れば、少し目を泳がせながら

赤くなった頬を緩ませて

私をまっすぐに見つめていた彼がいて。

そんな彼の瞳を見つめながら

うん。と頷きそうになった時

__あれ。A..お帰り。

今聞こえてくるはずのない馴染みのある声に

びくりして。

さらに、突然開いた目の前の扉から

出てきた影に気付き、もう一度、前を向き直す。

すると

何故か、部活で学校から帰ってきていないはずの

ホシが家のドアから出てきて。

一度私を見るとその後ろにいるミンギュくんに

鋭い、虎のような目つきで

視線を送り続けていた。

__あれ、何でAの家から、、

もしかして一緒に住んでるの？

そして、混乱したような

動揺が混じるミンギュくんの

声が聞こえて、もう一度後ろに振り返れば

目を見開いたように戸惑いの様子が顔に出ている

ミンギュくんを目にして。

その言葉と同時に

__彼にホシと同居している事がバレてしまった

その秘密がバレてしまった事を理解するのには

すぐだった。

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