▼おさななじみ_61 ページ12
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「あれ..A..もう帰ってきたのか？」
『ああ..おかゆを作ろうかなーって思ってさ
..というか、もう大丈夫なの？』
「ああ..まだしんどいけど、さっきよりマシ。
というか__」
『おーー！！そうなんだ、、良かった..』
さっきから泳ぐ目と
明らかに質問に対応してない回答。
そして、ついには、ホシの言葉を無理やり遮る。
何とか、ばれないようにと。そう必死に心に願う。
そう。
あれからホシに部屋から追い出されたけれど、
結局ミンギュくんと遊びに行くのは
断ったのだ。
ホシが心配で、自分だけ遊びに行くなんて出来なかった。
あれだけ、行ってこい。と言ってたから
もし私が行ってないと言えば彼は自分を責めてしまうだろう。
だから、バレないように必死に彼の質問からその話題を遠ざけていたのだけれど。
もう耐えられなくなってきていたのだ。
さっきからジーっとこっちを見つめる痛いように感じる視線に。
とうとう、耐えられなくなった私が口を
開こうとした瞬間
先に口を開いたのは
ホシだった。
___もしかして。
___ミンギュくんとこ行かなかったのか。
私が今かけて欲しくない言葉を
発したホシ。
分かりやすいように
びくりと無意識に上がってしまった肩と
ばっとホシの方に向いてしまった顔に
思わず、やばいと感じて。
何もないように振る舞うには一足遅かった。
感の鋭いホシには
逃れる事なんて出来なかった。
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作者名：もなか | 作成日時：2020年3月13日 17時
