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▼おさななじみ_60 ページ11

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『あっ...、、、忘れてた!..

けど、、結局、、今はそれどころじゃないでしょ!」



「...はぁ、、たぁーく..人の心配するより、自分の心配しろよ、、」









ホシの言葉にハッとして、床に膝をついていた
のを立ち上がる。


そう。あまりにも無我夢中で、二階に上がってきたわけで。


ミンギュくんの事なんて、少し忘れてしまっていたのだ。







行きたいのは山々だけれど。


でもホシ1人残していけない..と色々考え


あたふたと、1人躊躇していると


突然頭に降りたいつのまにかこんなにも大きくなった手は



確かにホシのもので。









「、、いけよ。Aは、自分の事だけ。心配しとけばいいんだよ」




あまりにも、優しすぎる眼差しと瞳が合えば


すぐに、私を見つめる瞳を逸らしたホシは


一瞬ふと。何故か寂しそうな。そんな顔をしていた。





ボーっとしていると、ふと思いつく。


もしかして。昨日サッカーの帰り


一つしかない傘の中、私を優先して


ホシの身体が雨で濡れてしまったからではないのか。



それが原因で、風邪をひいたんじゃないかと。







『昨日の、傘の半分以上私にかけてくれてたからまさか、それが原因で風邪引いたんだよね?

ほんとごめん、、』




「ん?、、なんの事言ってんだよ。

ほんと馬鹿だよなーAって。

風邪引いた原因は、昨日勝手に馬鹿みたいに

雨の中、サッカーやっていた馬鹿な俺のせいだよ」







私が、頭を下げれば、、


ホシはきょとんとした顔で私を見つめると、おかしそうに笑った。






ホシは、昨日のホシが私にしてくれた優しさなど


本当は、ホシ自身でも分かっているはずなのに。





それをまるで。なんの事?と覚えていないように


振る舞うのは、本当にホシの優しさだと感じた。









「で。いつまでぼーっとしてんだ?

いってこいよ」




『へ、、、』








ホシの優しさがむずがゆくて


どうしていいか分からなくなっていると


ホシのそんな声で我に返った。






その後、本当は、ホシの看病をしようと思って


今日は、ミンギュくんとの約束を断ろうとしたけれど。







___じゃあ、強制的に出発な







そんな声と共に、いつのまにか宙に浮いた体は


少しだるそうな歩き方の彼の腕に


押されて


部屋の外に出ている自分がいた。







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設定タグ:seventeen , ホシ , ミンギュ   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:もなか | 作成日時:2020年3月13日 17時

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