キョリ_35 ページ34
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優「で。何でこんなに時間がかかるわけですか?」
『それは、自動販売機が混みすぎてまして、、
申し訳ございません。』
優「ばっ!な訳ねーだろーが!自動販売機が混みすぎるってどこの遊園地だよ!」
今時、遊園地でもそんな光景見ねーよ!
と私が買ってきたレモン味の炭酸の入ったペットボトルを
持ちながら私にそう叫ぶ優太。
バレバレな嘘をつくくらいなら
いっそ、本当の事を言ってしまえばよかったのかな
とも思ったけど結局あの事は言えなかった。
___放課後
優「あっ今日さ..ちょっと用事あるから帰っててくんね?」
『ふーん。て、、用事って何..?』
「いや、さほどのことじゃねーから!そこは聞くな!なっ!じゃあ!」
『え、、、ちょっと優太!』
そう一言残して、さっと教室から出て行く優太は
初めてだった。
それに
一緒に帰らないのも
初めてに近かった。
いつも帰るのが当たり前みたいになっていたから。
いつもとは、違う帰り道。
隣に優太が居ないだけでこんなに寂しいものとは
思わなかった。
優太の言う用事は、いったい何だったんだろう?
あれだけ、焦ってたから急ぎの用事なのか?
色んな事を考えてボーとしていると
ふと突然隣に出来た影に驚いてしまった。
パッと隣に目を向ければ
___よう。今日ぶりやなー。彼女さん。
___もしかして。今日は珍しく一人なん?
私を見て、口角をいつものように少し上げて
イジワルに微笑むのは
今日ぶりの、永瀬廉だった。
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作者名:もなか | 作成日時:2019年8月1日 16時