何故か私の部屋に男物のおぱんつが落ちてたんですがそれは【轟焦凍】 (ページ17)

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『しょーおーと！』

チャイムを押してそう叫ぶと、少し間が空いてから焦凍が出てきた。

「……なんだ」

面倒臭そうにそう聞く焦凍に、私の出来る限りの笑顔をつくって笑いかけた。

『なんか久々にしゃべろーよ！』

頑張って頑張って

笑いかける。

「中、入るか？」

こちらを見ずに言う焦凍に

『…うん！』

私はそう頷いた。

…

部屋に入ってから、嫌な沈黙が2人を襲う。

ふと横に視線を寄越すと、私と遊びに行った時の写真が飾ってあった写真立てが倒してあった。

きゅっと胸が痛む。

『あ…あのさ！焦凍、最近冷たくなーい？なんか寂しいよー？』

出来るだけ場を暗くしないようにと笑いながらそう問いかけた。

『まっさか、浮気なんかしてないよねー？』

出来るだけ明るく、冗談っぽく。

焦凍が困らないように。

それだけを考えてそう聞くと、焦凍は「……あぁ、もしかして聞いてたのか？」と、逆に私にそう聞いてきた。

「俺が電話してたの、聞いてたのか？」

なんの感情もない声で、そうハッキリ聞いてきた。

『っあ……その』

急な問いかけに声が出せないでいると、焦凍は平然と言ってのけた。

「あれは……お前に向けた言葉じゃない」

"愛してるよ"

それを私に向けた言葉じゃないと言っているのだ。

それはつまり、遠回しに俺はお前がもう好きじゃないと言ってるのと一緒ではないのだろうか。

自ら、浮気していると言っているようなものなのだから。

そうか、今この瞬間

私は

________振られたのだ。

『そっかぁ……っ』

そう呟くと同時に、ぶわっと涙が溢れてくる。

『っごめ……も、帰る』

足早に焦凍の部屋を去る。

もう辺りは暗くなっていて、雨音がザアザアと響く。

ボロボロと溢れ出る涙は止まることを知らない。

こんなところを誰かに見られたら…そんな考えが頭に過ぎり、強い雨の中、私は外に出た。

全部全部、雨と一緒に流してしまいたかった。