【ヒロアカ】俺は男じゃなくて女の子にモテてーの！２ (ページ21)

今日:3 hit、昨日:11 hit、合計:89,555 hit

５７話ページ21

『ッ…！く…』

相澤先生の声に咄嗟に空気のバリアを張った
ガキンという音と共に目の前で止まる血の刃

相澤先生の声がなければ
死んでいたかもしれない

その事実にサァッと血の気が引いた

｢あーぁ…防いじゃったか。
その個性…あいつのだね？

嫌になるよ…ねぇ、僕の個性使ってよ
あいつのじゃなくてさ…｣

『い、やだ…母さんを捨てたお前のなんか使わない…！』

母の個性を使い防ぐ俺に
本当に嫌だと顔を歪ませる父の姿

そんな父は自分の個性を使ってほしいと
目を細める

謎の威圧感に頬を引き攣らせながらもそう答えると
更に眉をひそめ舌打ちをした

｢……へぇ、そんなこと言っていいの？
もし使わなければ友達が死ぬかも知れないけど…｣

『な……』

そして、閃いたと言わんばかりに
いきなりニヤつくこいつは
思いもよらぬことを口走った

思わず言葉を失う。
だが、そんなわけが無いと。有り得ないと首を振れば

『……嘘。そんなこと出来るはずがない…』

｢…父さんを信じてないね？でも、そうだな…
友達もいいけどあいつを殺すのもいいねぇ…

Aちゃんはあいつのことが大切みたいだし…
…ね？｣

そう言う次の瞬間、懐からナイフを取り出し
相澤先生へと投げた

相澤先生は沢山の敵と戦っていて
ナイフが近づいているのに気づいていない

無意識だった。
無意識に自分の親指を噛み、そこから流れる血を
鞭のようにしならせナイフを弾き飛ばした

｢おぉ…｣

それを見ていた父は嬉しそうに口笛を吹く

『…あの人には手を出させねぇ…
てめぇの言う通り使ってやる

でも、もう許さねぇから』

そんな父を睨みつつ、
今度は血の鞭から大鎌へと変えた