【暁のヨナ】姫をやめ従者になる (ページ42)

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３７話ページ42

ﾊｸ｢あんたに人が殺せるのか？｣

そうハクが冷たく言ったのには
ヨナ姫がさっき剣術を教えて欲しいと言ったからだ

ﾖﾅ｢…あの時剣を持っても全然使えなかった。
適わなくても殺せなくても
自分やハク達が逃げるスキを作るくらいにはやりたい｣

その顔には後悔の色が見えていた
あの時のヨナ姫は確かに全然扱えていなかった

『…僕もヨナ姫には
武器を手に取って欲しくない…
だけど……護身用ならいいんじゃないかハク。』

そんなヨナ姫の頭を優しく撫でれば
ハクの方を向いた
それを聞いたハクは少し考える素振りを見せ

ﾊｸ｢………そうだな…では、これを｣

するとハクは肩に背負っていた弓を手渡した
それを受け取ったヨナ姫は
剣も欲しいと言ってきた

『ヨナ姫…イル陛下は決して
ヨナ姫に武器を触らせなかった。
僕らは今陛下の命を背きます。

なぜ、陛下が武器を嫌ったのか
よく考えてみて下さい』

そんなヨナ姫に僕はへらりと笑う
そう笑う僕を見たヨナ姫は
弓をｷｭｯと握りしめｺｸｯと頷いた

･

ﾖﾅ｢当たらない…どうすればいいの？｣

それから１時間が経ち、飛んでいる鳥を狙うも一向に矢が当たっていなかった

そんなヨナ姫は悔しそうに
顔を赤くさせてはそう言ってきた

ﾊｸ｢こんな感じ｣

するとハクは鳥めがけて弓を引いた。
矢は勢いよく空を切り
鳥に刺さっては地面におちた

ﾖﾅ｢…それどうやったの？｣

ﾊｸ｢狙う｣

ﾖﾅ｢…わからない｣

ﾊｸ｢何が？｣

それをみたヨナ姫はハクにそう問うも説明になってない説明が返ってきた

『はぁ…ヨナ姫。貴方はまず力が足りない。
時間があれば弓引きして欲しかったんですけど…

今回は至急なのでとにかくしっかり弓を引いて狙いがブレないようにする。

狙いが定まったら手をｽｯと離す。
いいですか？』

ﾖﾅ｢え、え？そんな一変に言わないで…！｣

その後説明をしてからは
森を進みながら弓の練習をしていた。

そして、夜になってもヨナ姫は
木に向かって矢を射っていた

それを近くの茂みで僕はヨナ姫を見る

あ、別にストーカーとかじゃなくて
夜は危険だからさ
見てないと危ないじゃん？
いつ熊とかが襲ってくるかわからないし

って、誰に言い訳をしてるんだろうか僕は…